海外旅行でクレジットカード払いは便利ですよね。でも、そのカード払いのときのレートや手数料って、どうなっているのでしょうか?このサイトの勧める「海外キャッシング」(海外ATMでの現地通貨引出し)とは、どちらが得になるのでしょうか?調べてみました。
いただいた質問コメント
↓こちらのご質問をコメントでいただいたのが、今回、このネタを整理しようと思ったキッカケです。コメント、ありがとうございました!
> クレジットカード払いするのと(主にエポス)、
> セディナカードやイオン銀行デビットカードで現地通貨引き出しするのとでは
> どちらがお得ですか?
> 周遊先は南米で、期間は約2ヶ月です。
↑こういうご質問をいただいたので、今回は、
●エポスカードのカード払い
●イオン銀行デビットカードの海外キャッシング
●セディナカード(マスター)の海外キャッシング
という3つを比較してみたいと思います。
※国際ブランドがVISAかマスターかでレートが変わるので、比較のため、セディナカードはマスターで比較してみます。
海外旅行でのカード払いのレートは1.63%の手数料が上乗せされる
まず、クレジットカードでのカード払い(=ショッピング利用)を見てみましょう。
海外旅行でカード払いするときのレート(海外ショッピングレート)というのは、「海外事務処理費」などの手数料が上乗せされます。つまり、具体的には、もともとのVISAやマスターのレートに、1.63%の手数料をプラスしたものが、カード払い時のレートになります。(JCBは1.60%のプラス)
換算レートはVisaワールドワイドが指定するレートに
海外利用にかかる事務処理費として当社が1.63%をプラスしたレートになります
http://faq.eposcard.co.jp/faq/show/217?category_id=112
海外でのショッピングご利用代金は現地通貨でご利用の場合には
海外利用に係る事務処理費として当社が1.63%をプラスしたレートで日本円に換算いたします。
http://faq.eposcard.co.jp/faq/show/220?category_id=112&page=1&sort=sort_access&sort_order=desc
他のカードは、↓こちらの記事にまとめています。
とりあえず、エポスカードでの海外カード払いは1.63%の手数料がかかるよ、と覚えておいてください。
イオン銀行デビットカードの海外ATM引出しレートは、1.6%の上乗せ+ATM手数料
次にイオン銀行デビットカードを見てみましょう。
イオン銀行デビットカードは、銀行デビットカードの中では、一番、手数料が安くおトクなカード。海外キャッシングのときは、
「海外取引関係処理経費」として1.60%の手数料が、VISAレートに上乗せされます。(ちなみに、ショッピング利用、つまり海外でのカード払いのときも同じく1.60%の手数料上乗せです)
さらに、その上、ATM手数料として、一回のATM引出しにつき200円(税抜)がかかります。
つまり、イオン銀行デビットカードの海外キャッシングでかかる費用は、1.60%の手数料プラス、200円/回のATM手数料、ということですね。
※このページで触れているATM手数料は、日本の銀行・カード会社が取る手数料です。海外のATM設置者が取るATM手数料ではありません。ちなみに、海外のATM設置者が取るATM手数料は、ATMに表示されても取られないことが多いです。
セディナカードで海外ATM引出しは手数料ナシ。ただし金利が1日0.049%(=18%÷365日)
では、最後にセディナカードです。
これはセディナカードに限らず、すべてのクレジットカードで言えることですが、
です。(ATM利用手数料は除く)海外ATM利用手数料は、セディナカードは無料です。
では、問題となる利息を見てみましょう。キャッシングの利息はカードによって異なるのですが、一般的なカードだと18%です。セディナカードも18%。その18%を365日で割ると0.049%。つまり、ATM引出しをした日の翌日から、毎日、引出額の0.049%が、利息として取られることになります。
セディナカードでかかる費用としては、この「毎日、引出額の0.049%」が全てです。
そして、このサイトで何回もオススメしているように、セディナカードでは繰り上げ返済をネットで、しかも無料できます。海外レートが反映されるのが、引出し翌日〜3日後くらい。ですので引出し日から3日経って返済した場合は、0.049% × 3日 = 0.147% の手数料がかかる、ということになります。
途中まとめ
ここまでを表にまとめます。
コスト | |
---|---|
エポスカード カード払い | 利用額の1.63% |
イオン銀行 海外ATM引出 | 引出額の1.60% + 引出1回に200円 |
セディナカード 海外ATM引出 | 引出翌日から毎日、引出額の0.049% |
ここまででは、
です。あとは↑ここに、VISAレート、マスターレートなどの、国際ブランドごとのレートの違いも入れましょう。VISAレート、マスターレート、JCBのレートの違い
VISAレート、マスターレート、JCBレートなども、本当の為替レートに、それぞれ手数料を上乗せしたものです。それらの国際レートは、それぞれ、公式サイトで公開されています。
●VISAレート公式サイト
●マスターレート公式サイト
●JCBレート公式サイト
ご質問の南米で、どの通貨を使うかは不明なので、今回は米ドルで出してみましょう。
米ドルでの比較は、↓こちらの記事で、2015年の4月,7月,10月の平均値を比較したものがあります。
(参考記事)2016年版 ハワイ旅行の外貨両替、最強の手段はコレ! | 外貨両替手数料研究所
その平均値データでは、↓こうなっています。
●VISAは「1ドルにつき0.44円の上乗せ」
●マスターは「1ドルにつき0.015円の上乗せ」
●JCBは「1ドルにつき約0.42円の上乗せ」
パーセントに直すと、↓こうなります。
(2017年1月17日 1ドル=113円で計算)
●VISAは、0.39%の上乗せ
●マスターは、0.013%の上乗せ
●JCBは、0.37%の上乗せ
このデータを表に入れると、↓こうなります。
コスト | VISAマスター上乗せ | |
---|---|---|
エポスカード(VISA)カード払い | 利用額の1.63% | 0.39% |
イオン銀行デビットカード(VISA)海外ATM引出 | 引出額の1.60% + 引出1回に200円 | 0.39% |
セディナカード(マスター)海外ATM引出 | 引出翌日から毎日、引出額の0.049% | 0.013% |
↓10万円で試算してみました(セディナは3日で繰上返済した場合)
10万円利用時のコスト | |
---|---|
エポスカード カード払い | 10万円×(1.63%+0.39%)=2,020円 |
イオン銀行 海外ATM引出 | 10万円×(1.60%+0.39%)+200円=2,190円 |
セディナカード 海外ATM引出 | 10万円×(0.049%×3日+0.013%)= |
↑やっぱり、
しましたね。ついでに「セディナカードの繰り上げ返済が、エポスのカード払いより安くなる期限」を計算してみると、
(1.63%+0.39%)<(0.049%×何日+0.013%)
0.049%×何日>1.63%+0.39%-0.013%
0.049%×何日>2.007%
何日>41
ということで結論。
という結論になりました。
「海外でのカード払い」の関連記事
海外のカード払いで一番おトクなカードはどれか?については、↓こちらの記事でまとめています。