※香港での調査記事には、この記事より新しいものがあります。↓こちら。
香港旅行のときに必ず必要となる香港ドル。
あなたはどこで外貨両替してますか?
日本の空港での両替がレートが悪いことは、知っている人が多いと思います。
でも、じゃあ、代わりにどこで両替するといいのか、調べてみると、
「香港の空港での両替が得だよ」
「重慶マンション(重慶大廈)が得だよ」
「いやいや、マネパカードが一番得だよ」
と、いろんな説ありすぎ。。。
でも、どの記事も、3,4軒など少ない数の両替所を比較しているだけで、説得力に欠ける感じがするんですよね。
これは、自分でちゃんと調べ直すしかない!
実は私、のむてつも、2015年に↓こういう記事を書いているんです。でも、そのときの重慶マンションでの調査が中途半端だったのが、ずっと心残りになっておりました。
【↓のむてつが書いた過去の記事】
なので、今回、私は気合いを入れて、35ヶ所を一斉調査!香港ドル両替方法論争に終止符を打ちたいと思います!
(35ヶ所=28軒の銀行&両替所、5枚のカードで7種類の現地ATM引出し方法を比較。2016年10月調査)
まずは現金両替。香港ドル両替 28軒の銀行&両替所を比較した結果
今回は調査場所が多いので、↓下のように一覧表にしました。(ただしATM引き出しを入れると、そちらのほうがおトクになります。それは下で解説します)
100香港ドルが、1,311円でした!両替所ベスト3をピンク色にしてあります。どれも重慶マンション内の両替商でした。
◆マークは、なぜか共通の両替レートだった店。チェーン店なのか?
※BUY,SELLは店の表示額そのまま
※上乗せ率はBUYとSELLの中間値からの%
日本と香港国際空港での両替
空港だけ比較しても、↓このように、日本よりも香港で両替したほうが安いことがわかります。
写真 | 両替所の場所 | BUY | SELL | 上乗せ率 | =100香港$ |
---|---|---|---|---|---|
10月2日 | |||||
セントレア トラベレックス |
9.46 | 15.58 | 6.11% | 1,558円 | |
セントレア三菱UFJ銀行 | 10.61 | 15.47 | 4.66% | 1,547円 | |
セントレア直営外貨両替 | 10.56 | 15.46 | 4.71% | 1,546円 | |
香港国際空港 トラベレックス |
0.0681 | 0.0846 | 2.70% | 1,468円 |
チムサーチョイ(尖沙咀)での両替
チムサーチョイ(尖沙咀)は観光客が多い場所だからか、高い両替所が多く、↓このように、香港空港よりもレート悪し。
香港島のコーズウェイベイ(銅鑼灣)での両替
香港島のコーズウェイベイ(銅鑼灣)では、香港空港よりも安い両替所がちょくちょく見られる感じ。ただやはり、↓この下の重慶マンションには、かないませんでした。
重慶マンション(重慶大廈)での両替
↑ピンクが両替レートの良いベスト3。どれも重慶マンション内(2階と1階の奥)。
結果をまとめると、100香港ドルで、一番良い店が1,311円、一番高い店が1,641円。その差300円以上(汗)。
そこで浮かんでくる疑問が、「格安レート連発の重慶マンション(重慶大廈)って何者?」ということ。よいウワサも悪いウワサもよく聞くこのビル。ほんと気になります。勇気を出して、↓詳しく調べてきましたよ〜!
両替がお得な重慶マンション(重慶大廈)はこんな感じ
重慶マンションのビル内部↓
↓他のサイトの記事から。
重慶マンションにおいては全てが罠に思えますが、ずば抜けてトラップレベルの高いのが両替商。香港で一番両替レートが良いのは重慶マンションですが、一番両替レートが悪いのも重慶マンションです。
【参考記事】悪の戦慄迷宮!香港の安宿「重慶大厦」で、僕が陥ったカオスすぎる罠
http://tabippo.net/chungking-mansions/
という、一筋縄ではいかないカオスビル、重慶マンション。香港人でもない怪しい外国人が「ニセモノ!ニセモノ!」とか「ハッパ!ハッパ!」などと多数呼び込みをしているので、本音を言うと、あまり近づきたくないのですが、でも解明しないことには前に進めません。
ですので、今回の調査では、重慶マンションの両替所、2階全てと1階の主だった店を調査しました。
重慶マンションの中に店舗地図があったので、掲載しておきます。緑色が外貨両替をしている両替所です。
↓重慶マンション一階の地図です。
入口から階段まで両替所だらけ。このビルの一等地を占めているんですから、やはり両替所は儲かる商売なんでしょうね。今回は、一階は、その入口から階段までの両替所をチェックしました。
↓二階の地図。
二階は両替所は3つのみ。一階より場所が悪いだけあって、 です。香港イチ、良いと言えるでしょう。ただ、店の雰囲気的に入りづらい(苦笑)。
重慶マンションに関して、まとめると、「入口近くの見つけやすい両替所はレートが悪い。二階など、見つけづらい両替所はレートが良い」という法則がありますね。(家賃を考えると当然ですね)
香港ドル両替所調査(現金両替編)でわかったこと
まだ現金両替だけですが、ここまでの調査でわかったことをまとめておきます。
●日本の空港での両替は絶望的にレートが悪い。
●香港の空港での両替は、悪くはないが、良くもないレベル。
●街角のレートの悪い両替所はチェーン店?共通レートを採用している。(◆印)
●香港での両替で最強は、やはり重慶マンション(重慶大廈)。
● ただし2階の両替所は見つけにくい。
●重慶マンション1階は、ビル入口の両替所はレートが悪い。街中と同じレート。
それにしても重慶マンションのレートの良さは、すごいですね。。。
たった100香港ドルを両替するのに、日本の空港とでは200円以上の差になるんですから。。。
あ、いやいや、感心している場合ではありません。
まだ調査は折り返し地点。
とりあえず、香港の現金両替の最安値は、重慶マンション2階の「100香港ドル=1,311円」だった、ということを頭に入れ、つぎは、現地ATMで引出した結果を見てみましょう!
香港ドル両替調査(現地ATMで海外キャッシング編)
今回の香港での調査では、5枚のカードで、7種類の香港ドル購入方法を比較しました。重慶マンションの最安値「100香港ドル=1,311円」より安いものが出てくるでしょうか!?
調査したカード5枚と、7種類の方法とはコレ↓。
●エポスカード(VISA)でペイジー繰上返済
●エポスカード(VISA)で繰上返済なし
●楽天カードJCB
●セディナカード(マスター)で香港ドル建て決済、ペイジー繰上返済
●セディナカード(マスター)で日本円建て決済、
●SBIゴールド(マスター)で繰上げ返済
●ソニーバンクウォレット(VISA)
今回は「おトクなデビットカード」として最近、話題になっているソニーバンクウォレットが初参戦です。
調査は2016年10月2日、香港国際空港に到着してすぐ、海外キャッシングを行いました。空港の到着階のATMはどこも到着客で混んでいたので、出発階へ移動し、中国銀行Bank of China(香港)のATMで引出しました。
※香港ATM豆知識
シティバンクATMは引出し操作を日本語表示でできる点は良いのですが、最低引出し額が500香港ドルで、金額も500ドル刻みしかダメ。一方、中国銀行のATMは、ATMで日本語は使えないものの、最低100ドルから引出しでき、金額も100香港ドルごとに指定できるので、おすすめです。
香港現地ATM引出し(海外キャッシング)の結果
もう出し惜しみせず、結果から、ドンと出しちゃいます。↓こちらが調査結果です。
重慶マンションの最安値レート「100香港ドル=1311円」を上回る結果が2つ出ました!
●ソニーバンクウォレットは健闘するも及ばず
という感じでした。
香港ドル外貨両替調査(海外キャッシング編)でわかったこと
香港現地ATM引出し(海外キャッシング)でわかったことをまとめると、
●
●
●国際ブランドでは、やはりマスターが、VISA、JCBよりレートが良い。
●ATMで「通貨を選んでください」の表示が出たら、現地通貨を選べ(下で解説)
●ソニーバンクウォレットはVISAのレートの悪さをカバーできる
●エポスカードは利息が2日後からしかかからないが、無料でできるペイジーでの繰上返済がすぐにできない結果、利息が多くなるのでダメ
●繰上返済が無料でできない楽天カードは、利息が多くかかってダメ
という感じです。
安全面を考えてもATMの海外キャッシングがおすすめ
もう一つ感じたのは「ATMの海外キャッシングは安全だな」ということ。カオスな重慶マンションで周りの視線を気にしながら、お札の枚数が合ってるのか不安になりながら両替するのって、不安ですよね。女性だとビルに入るのすら不安かもしれません。
その点、やはり、海外キャッシングは相手がATMでごまかしも無いので、安全ですよね。
ATMで「通貨を選んでください」の表示が出たら、現地通貨を選べ
今まで、私も香港のATMで何回か引出しをしています。ですが、今回、初めて、ATM操作の途中に↓こんな感じで「香港ドルで課金 or 母国通貨で課金、どちらかを選んでください」という画面が出ました。(しかも表示されたのは、なぜかセディナカードのときだけ)
*HOME CURRENCY : EXCHANGE RATE IS PROVIDED BY MONEX
訳すと「母国通貨建ての場合は、MONEXの外貨両替レートが適用されます」と書いてあり、「1,352円になるよ」とATMで出るのですが、香港ドル建てと日本円建てのどちらが良いかわからなかったので、両方やってみました(笑)。
結果は、香港ドル建ての圧勝。上の表に載せていますが、日本円建ては、笑っちゃうくらいレートが悪かったです。
ソニーバンクウォレット(ソニー銀行のデビットカード)に関して
ソニーバンクウォレット(ソニー銀行のデビットカード)に関しては、海外キャッシングでは3位、チョンチンマンションには勝てず、という結果でした。
ソニーバンクウォレットは、国際ブランドがVISAなので、マスターカードよりもレートが悪いのですが、抜け道があり、事前にソニー銀行で外貨両替して外貨預金口座に入れておけば、ソニー銀行の良いレートで預けておくことができ、カードを利用したときも両替手数料・VISA利用手数料を取られません。(ATM手数料は取られます)
今回は、その「事前にソニー銀行で両替をしておく」というお得な方法を採用。しかし、香港ドルに両替した9月23日のレートがそこまでおトクではなかったため、あまり冴えない結果となりました。
ソニーバンクウォレットのお得さは、「事前にレートが良いときに両替できていたときに限る」という限界がありますね。
マネパカードでATM引き出しはおトクじゃない(理論値ですが)
今回は、マネパカードは利用していません。というか候補にも入れてませんでした。ですが、他のサイトで、「香港ドル両替では、マネパカードが最強」と書いてある記事を見たので、検証してみます。
マネパカードでかかる費用は2つです。
a●1通貨あたり0.004通貨のチャージ手数料(FX口座で両替の場合)
b●1回の引出しにつき20香港ドルのATM手数料
100香港ドルで考えた場合のコストは、
a●100香港ドル×0.004=0.4香港ドル
b●ATM手数料20香港ドル
合計、20.4香港ドルの手数料(上乗せコスト20.4%)。
両替したお金100香港ドルと合計し、
上の表にあるマスターカードのレート13.06で計算すると、
120.4×13.06≒1,568円
少額だと日本の空港で両替するよりコスパ悪いですね。。。
4000香港ドルでも考えてみましょう。
※4000香港ドルはATMの一回の引出し限度額
a●4000香港ドル×0.004=16香港ドル
b●ATM手数料20香港ドル
合計、36香港ドルの手数料。つまり上乗せコスト0.9%です。
上乗せコスト0.9%ですから、重慶マンションには当然敗北、街中の両替所にも負けているレベルですね。。。
結論:
香港外貨両替まとめ
最初の部分に書いたウワサの検証ですが、
「香港の空港での両替が得だよ」 ←得じゃない
「重慶マンション(重慶大廈)が得だよ」 ←半分合ってる。
「いやいや、マネパカードが一番得だよ」 ←間違い
という結果になりました。
2016年10月の香港で、35種類の外貨両替方法(28軒の銀行&両替所、5枚のカードで7種類の現地ATM引出し方法)を比較した結果、
●上記2カードで繰上返済をすれば、重慶マンションの両替よりもお得
●国際ブランドのお得な順番は、マスター>JCB>VISA
●
となりました。
やはり、トップページの比較表のとおりですね。
個人的に思うのは、重慶マンションは雰囲気があまり良くないので、あそこで大金は両替したくない。やはり、ATM引き出しがオススメ、ということです。ATMならお札を少なく渡されることもないですしね。
海外ATM引き出しは、英語表示など、少しとっつきにくいところがあるかもしれませんが、使う単語は限られているので、覚えれば簡単です。挑戦したことがない方は、ぜひ、やってみてくださいね!
セディナカードの海外ATM引き出しのポイントは、↓こちらにまとめています。