シンガポール旅行で必ず必要となるシンガポールドル。あなたは、どこで外貨両替しますか?
日本の空港?シンガポール空港?それとも両替所?現地ATMという手もありますよね。
前回の2016年7月の外貨両替調査@シンガポールでは、結果は↓こんな感じでした。
(50シンガポールドルに必要な費用)
1位 3,714円
2位 3,718円
3位 両替所(リトルインディア駅近く) 3,762円
4位 リクルートカードプラス(JCB)でのATM引出し 3,806円
5位 チャンギ国際空港のUOB銀行窓口 3,843円
6位 セゾンVISAでのATM引出し 3,984円
7位 日本の空港の外貨両替 4,027円
ですが、↑このときは、ちょっと後悔が残っていたんです。その後悔というのは、「両替所はチラッと1つを覗いただけで、最安両替所を探して比較しなかった」ということ。
なので、今回は、レートが良いと評判の4ヶ所の両替所と、ATM海外キャッシングとをガッチリ比較してみたいと思います。
レートが良いと評判の4ヶ所とは、↓ココ。
●オーチャードのラッキープラザ
●リトルインディアのムスタファセンター付近
●チャイナタウンのPeople’s Park Complex付近
●ラッフルズプレイスのThe Arcade
そして、↑これらの場所の調査なんですが、他のブログ記事などでは、ちゃんと数値で比較している記事が無かったので、それなら、ということで、今回、気合いを入れて16ヶ所を一斉調査。
具体的な数字で比較し、シンガポールドル両替方法論争に終止符を打ちたいと思います!
(16ヶ所=11軒の両替所、4枚のカードで5種類の現地ATM引出し方法を比較。2016年11月調査)
まずは現金両替。シンガポールドルを11軒の両替所で比較した結果
今回も調査場所が多いので、↓下のように一覧表にしました。
結論から言うと、現金両替で一番レートがお得だったのは、ラッフルズプレイスのThe Arcade。他の場所とは、ハッキリと両替レートが違いました。
表の中では、レートの良かった両替所をピンク色にしてあります。
※上乗せ率は基準値から%を算出。
※前回調査で、シンガポール空港の銀行窓口での両替はレートが良くないことがわかっているので、今回は調査対象から外しています。
↑ピンクの店が両替レートの最も良かった両替所です。
結果は、シンガポールドルの現金両替で一番レートがお得だったのは、ラッフルズプレイスのThe Arcadeの中の両替所。1シンガポールドル=75.36円(1000円=13.27シンガポールドル)で、これは、なんと利益ゼロのはずの基準値より良いレート。
まあ、この赤字レートの店は、この日は大売り出しセールだったのか、何か理由があったんだと思います。
でも、注目したいのは「場所の差」。ラッフルズプレイスのThe Arcadeで調査した3軒は、他の場所のどの両替所よりも良いレートでした。
これは、もう、言い切っちゃって良いと思います。「両替所なら、ラッフルズプレイスのThe Arcadeが良いよ」と。
シンガポールの両替所のレートの良さランキング
1位 ラッフルズプレイスのThe Arcade
2位 チャイナタウンのPeople’s Park Complex付近
3位 リトルインディアのムスタファセンター付近
4位 オーチャードのラッキープラザ
前評判の高かったリトルインディアがイマイチの結果だったのが、意外でしたね。
ラッフルズプレイスのThe Arcadeの場所
シンガポール両替所調査(現金両替)のまとめ
ここで前半のまとめとして、今回の11軒の両替所調査の結果と、今までの調査結果をふまえ、シンガポールドル現金両替をまとめておきます。
●両替所ならラッフルズプレイスのThe Arcadeがイチオシ。一番レートが良い。
●チャイナタウンのPeople’s Park Complex入り口付近は「まあまあ」レベル。
●リトルインディアのムスタファセンター付近は全体的に「いまいち」レベル(たまに「まあまあ」レベルの店もある)。
●オーチャードのラッキープラザは「空港よりはマシ」のレベル。わざわざ行く必要はナシ。
●シンガポールチャンギ空港の銀行の外貨両替は損。
●日本での外貨両替は大損。
では、次に、現地ATMでシンガポールドルを引き出した場合と比較してみましょう。両替所の最安レートは「1シンガポールドル=75.36円」でした。さて、現地ATM引き出しと、最安両替所では、どちらがおトクなのでしょうか?
結果は、↓こうなりました。
シンガポールドル両替調査(現地ATMで海外キャッシング編)
今回のシンガポールでの調査では、4枚のカードで5種類のシンガポールドル購入方法を比較しました。最安両替所の「1シンガポールドル=75.36円」より良いレートが出てくるのか?
調査したカード4枚と、5種類の方法とはコレ↓です。
●エポスカード(VISA)でペイジー繰上返済
●エポスカード(VISA)で繰上返済なし
●楽天カードJCB
●セディナカード(マスター)でペイジー繰上返済
●SBIゴールド(マスター)で繰上げ返済
今回も、ソニーバンクウォレットは除外。なぜなら、ATM引出しだと手数料として1.79%かかり、この時点で、「上乗せ0.5%」が普通の格安両替所には勝てないからです。
ATMはシンガポールの・チャンギ国際空港のOCBC Bank(華僑銀行)を利用
ATM引き出し調査は、両替所調査と同日の2016年11月10日。チャンギ国際空港に到着してすぐの現地時間17時ごろに行いました。
使ったATMは、今回は、OCBC銀行(オーバーシー・チャイニーズ銀行=華僑銀行)のもの。
上の写真のように、ATMが何種類か並んでいたのですが、それぞれ触ってみると、最低引出し額が↓このように違いました。
シンガポールATMの最低引出し額の違い
●中国銀行:2000シンガポールドル
●UOB:200シンガポールドル
●OCBC:50シンガポールドル
●ANZ:50シンガポールドル
ANZ(オーストラリア・ニュージーランド銀行)は前回調査で使いましたし、UOB(ユナイテッド・オーバーシーズ銀行)は最低引出し額が200ドルと高かったので、今回はOCBCにしました。
シンガポールドル現地ATM引出し(海外キャッシング)の結果
↓こちらが集計結果です。
計算をしなおして、わかりやすく比較してみると、↓こうなります。
●最安両替所(ラッフルズプレイスのThe Arcade)
1シンガポールドル=75.36円、上乗せ率 -0.19%
●SBIゴールド(マスター)
1シンガポールドル=75.50、上乗せ率 0.00%
●セディナカード(マスター)
1シンガポールドル=75.62、上乗せ率 0.16%
●SBI、セディナが負けたのは1軒の両替所のみ。
●海外キャッシングに向くのはSBIゴールドか、セディナカード。
●国際ブランドの両替レートの良さは、マスター、JCB、VISAの順。
●ATM設置者手数料は、どのカードも取られなかった
今回も、クレジットカードの海外キャッシングではATM手数料は取られなかった
「海外のATMで引出しをすると、ATM手数料が取られるので損」という情報もたまに耳にしますが、この話、半分ウソで、半分本当です。
ATM手数料というのは2種類あり、
①カード会社が取る手数料、
②ATM設置者(地元の銀行など)が取る手数料、
があります。
①の手数料は持っているカードによって決められています。今回のカードで言えば、楽天とエポスは手数料アリで、SBIとセディナは手数料はナシ。ATM手数料を取らないカード(セディナカードやSBIカード)を選んでおくのがコツです。
で、次に②のATM設置者手数料。これは、ATM設置者、つまり、現地の銀行などなのですが、その設置者によって取ったり取らなかったり違いがあります。
でも、
(原則的に)。なぜ、クレカだと取られないのか。それは、日本では「借金では利息以外は取っちゃダメ」という決まりがあるからです。
クレカの借金(=キャッシング)だと取られない。でも、借金ではなく、自分のお金から引き出される、銀行のキャッシュカードやデビットカード、プリペイドカードなどだと、このATM設置者手数料が取られる。
「自分のお金で払うと損で、借金だとトク」というのは、なんか変な感じがするのですが、それが現状の制度。そういう決まりになっているので、これはこれで、うまく活用しましょう。しかもクレカのキャッシングなら、繰上返済をすれば利息もほとんどナシで返済できてトクですしね。
海外キャッシングでお得度1位だったSBIゴールドはおすすめしません
今回の調査で、SBIゴールドカードは、クレカの中では一位でしたが、最近おすすめしていません。
というのは、シンガポールでは問題なかったのですが、韓国とベトナムでATM設置者手数料が取られたからです。同時に調査した、セディナカード、楽天カード、エポスカードでは、一切取られていません。
「クレカのキャッシングではATM設置者手数料は取られない」という原則に唯一、反しているのがSBIカードです。しかも、電話でカード会社に問合せをしても「海外のことだから、よくわからない」という回答。
ということで、最近は、SBIカードはおすすめしていない感じです。
まとめ
2016年11月のシンガポールで、16種類の外貨両替方法(11軒の両替所と4枚のカードで5種類の現地ATM引き出し方法)を比較した結果は、↓こうなりました。
1位 ラッフルズプレイスのThe Arcadeの両替所の1軒
2位 SBIゴールドATM引出し+繰り上げ返済
3位 セディナカードATM引出し+繰り上げ返済
4位 ラッフルズプレイスのThe Arcadeの他の両替所
5位 チャイナタウンのPeople’s Park Complex付近
6位 リトルインディアのムスタファセンター付近
7位 オーチャードのラッキープラザ
8位 チャンギ空港の銀行で外貨両替
9位 その他のカードでATM引出し
10位 日本の空港で外貨両替
となりました。
この結果から、わかることは、
●セディナカードでのATM引出し(=海外キャッシング)でも、最安両替所以外のほとんどの両替所には勝てる。
●チャンギ空港、日本の空港、ともに両替レートは悪い。
※SBIゴールドは2018年1月で廃止
ラッフルズプレイスのThe Arcadeの両替所のレートは驚異的でした。なんせ、両替所が赤字になるレートですからね。これには、連戦連勝のセディナカードも、さすがに負けてしまいました。
ただ、セディナカードも、たった1軒の両替所に負けただけで、その他の両替所には一切負けていません。これを見ると、やはり、シンガポールで外貨両替のためにセディナカードを使うのはお得だと言えます。わざわざ両替所に出向く必要なく、空港や近くのATMで両替ができてしまうんですから。
ということで、今後も最安両替所が期待できる「ラッフルズプレイスのThe Arcade」と、セディナカードでのATM引出しを、目的によって上手に使い分けることが、シンガポールでの上手な外貨両替のコツ、と言えそうです。
以上、今回の調査結果でした!
セディナカードの海外ATM引き出しのポイントは、↓こちらにまとめています。