ユーロ外貨両替方法43比較。2020年調査も追加!仏/伊/独/マルタ/フィンランドのデータから

ユーロ外貨両替方法比較まとめ2020

円からユーロの両替は、海外旅行するとき、どこで行うのが一番お得なのでしょうか?

いろいろ疑問点は出てきますよね。

●ユーロ両替は、日本がお得なのか?現地がお得なのか?
●「ユーロは現地より日本で両替したほうが得」という説は本当なのか?
●日本の両替も、両替所、宅配、空港などあるがどれが得なのか?
●現地ATMでの海外キャッシングはお得なのか?安全にできるのか?
●「カードを使うならレートが良いのはマスターカード」説は本当か?

などなど、疑問は尽きません。

これらの疑問に答えを出すため、2020年、2019年、2018年の現地調査データ(フィンランド、フランスイタリア、ドイツ、マルタ)も含め、徹底調査しました。

このページで結論を出したいと思います。

目次

★まず結論。ユーロお得な外貨両替ランキング

まず結論から。

ユーロの外貨両替方法は、

日本で両替できる場所
●日本の外貨宅配
●日本の空港
●日本の両替所
●LINE Pay 外貨両替

現地で両替できる場所
●スイスの空港の両替所
●スイス現地の両替所・銀行
●クレカなどで現地ATM引き出し
●現地でカード払い

などがあります。

今回は、43の方法を調査。すべての手数料を含めた「手数料率」で比較してみました。お得な順に並べると、↓こうです。

ユーロ外貨両替方法お得さランキング


アコムACマスターカードで海外キャッシング(=現地ATM引き出し)&ペイジー繰り上げ返済
【総手数料 0.13%】解説はこちら


ソニーバンクウォレット(=ソニー銀行デビットカード)でカード払い
【総手数料 0.16%】解説はこちら


セディナカードJCBで海外キャッシング&ペイジー繰り上げ返済
【総手数料 0.30%】解説はこちら

4位
セディナカードmasterでATM引出し&繰上返済
【手数料0.34%】解説はこちら

5位
エポスカードでATM引出し&繰上返済(1回で240フラン引出し時)
【手数料1.1%】解説はこちら

6位以下は、ガクンとお得さが減り、1.8%以上の手数料となってしまいます。

↓こうなりました。

※リンクはそれぞれこの記事の中の解説に飛びます。「現」はヨーロッパ現地での両替手段、「日」は日本での両替手段を表しています。

日【手数料1.8%】関西空港の紀陽銀行
  (⇒空港両替解説)
  (=日本でのユーロ両替では最高)
現【手数料2.1%】アメックスでカード払い
  (=一般的なカードでのカード払い)
現【手数料2.1%】セディナカードmasterでカード払い
日【手数料2.1%】関西空港直営両替
日【手数料2.5%】成田空港GPA両替(T1)
日【手数料2.6%】成田空港GPA両替(T2)
日【手数料2.7%】成田空港 千葉銀行
現【手数料2.7%】パリ オペラ座近く両替所1(フランス2018年1月)
日【手数料2.9%】マネーバンク外貨宅配
  (⇒外貨宅配解説)
日【手数料2.9%】大黒屋 店舗受取
日【手数料3.0%】羽田空港みずほ銀行
日【手数料3.0%】羽田空港SMBC信託銀行
日【手数料3.1%】GPA外貨宅配
日【手数料3.2%】セントレア直営両替
日【手数料3.2%】セントレア三菱UFJ銀行
日【手数料3.3%】インターバンク外貨宅配
現【手数料3.4%】エポスカードでATM引出し&繰上ナシ(1回で240ユーロ引出し時)
日【手数料3.4%】LINE Pay 外貨両替
現【手数料3.4%】パリ オペラ座近く両替所2(フランス2018年1月)
日【手数料3.6%】JTB外貨宅配
日【手数料4.3%】J・market外貨宅配
日【手数料4.5%】外貨両替ドルユーロ外貨宅配
現【手数料4.9%】エポスカードでATM引出し&繰上返済(1回で20ユーロ引出し時)
現【手数料5.7%】Tavex両替所(フィンランド2020年2月)
現【手数料5.9%】FOREX BANK両替所(フィンランド2020年2月)
現【手数料5.8%】ローマ トレビの泉近く両替所(イタリア2018年1月)
現【手数料5.8%】ローマ コロッセオ近く両替所(イタリア2018年1月)
日【手数料6.0%】Travelex外貨宅配
現【手数料7.4%】エポスカードでATM引出し&繰上ナシ(1回で20ユーロ引出し時)
現【手数料9.3%】Tax Refundの日本円返金
現【手数料10%】ローマ パンテオン近く両替所1(イタリア2018年1月)
現【手数料10%】ローマ パンテオン近く両替所2(イタリア2018年1月)
現【手数料12%】ローマ テルミニ駅内両替所(イタリア2018年1月)
現【手数料12%】ローマ バチカン近く両替所(イタリア2018年1月)
現【手数料13%】ヘルシンキ空港CangeGroup両替所(フィンランド2020年2月)
現【手数料13%】パリ空港Travelex両替所(フランス2018年1月)
現【手数料17%】ローマ空港BFC両替所(イタリア2018年1月)

※「手数料率1%」とは、1万円の両替で100円の手数料という意味。手数料率は少ないほどお得になります。

★両替していい目安は、総手数料率3%以内

ユーロ両替は手数料率3%以下なら両替してもいいレベル

上記のいろいろな銀行の上乗せ手数料率を見てみると、大体の基準として、手数料率3%以下ならまあ両替していいレベル、2%以下ならお得と判断できます。

ユーロ両替のポイント
手数料率3%以上は損。2%以下なら両替していい

ざっくりと手段別に並べると、↓こうなります。

ユーロ両替手段別ランキング

①クレカなどで現地ATM引き出し
②現地でカード払い
②日本の空港
④日本の外貨宅配
⑤LINE Pay 外貨両替
⑥ヨーロッパ現地の両替所
⑦ヨーロッパ現地の空港の両替所

絶対に両替しちゃダメなのは、ヨーロッパ現地の空港、現地の両替所、ですね。

ちなみに、一番お得な手段と最下位を比較すると、3万円分の両替で5,061円の差になります。

[調査方法]手数料率は「その日、その時間の中間レートから何%上乗せされているか」を調査

違う日付・時間のレートを比較するために、Yahooなどのニュースサイトの中間レートの値を取り、「中間レートから何%上乗せされているか」を調べて比較しました。

中間レートとは、売値と買値の中間のレートです。

ユーロの中間レート(アプリから)

中間レートは、旅行中はスマホのアプリで調べるとラクです。私は最近は「Currency+」というアプリで調べています。

[コツ]必ずその時点の中間レートを確認してから外貨両替すべき

為替レートを確認後、ATMで海外キャッシングしましょう

外貨両替するときは、必ずその日の中間レートを確認してから外貨両替するようにしましょう。

「両替所で騙されて損した」みたいな話はよく聞くと思います。ですが、最近、両替所だけではなく、ATMでも意味不明な高いレートでお金を出してくるATMがあります。(パリ、ローマ、ヘルシンキの各空港のATMでも、そんな悪質レートが表示されます。最近、世界中で徐々に増えている感じがします)

でも、安心してください。悪質レートには回避方法があり、そういうATMは必ず画面にレートを表示するので簡単にわかります。

なので、ATMで下ろすにせよ、両替所で外貨両替するにせよ、必ずその時点の中間レートを確認してから外貨両替することをおすすめします。

★おすすめのユーロ両替方法

ユーロの一番お得な両替方法はアコムACマスターカードでのATM引き出し

ユーロの一番お得な両替方法はアコムACマスターカードで現地ATM引き出し

ヨーロッパは、カード払いできる店が多いです。なので、現地では、現金は最小限にして、カード払いできる店ではカード払いするのが防犯上も良いですね。

ユーロ圏の旅行で一番おすすめの両替スタイルは↓こうですね。

ユーロ圏旅行で一番おすすめの両替スタイル
●現金はアコムACマスターカードで必要な分だけATM引き出し
●カード払い可能ならソニーバンクウォレット(=ソニー銀行のデビットカード)でカード払い

海外の特に観光地では、盗難の恐れがあるので、余分な現金は持たないほうが安全です。なので、↑このスタイルをおすすめします。保険会社のデータを見ても、特にヨーロッパはスリ被害が多いですしね。

アコムACマスターカードなら、両替レートも良いことが多いです。しかも、ATM引き出し直後にスマホから【無料で】繰り上げ返済できるので【利息ゼロ】で両替が可能です。(日本時間のその日のうちに返済すれば利息ゼロです)

実際にヨーロッパでの調査結果で一番お得なデータが出ているので、ぜひ見てみてください。(ユーロの現地ATM引き出し調査結果はこちら)

ヨーロッパのATMは24時間利用可能で、空港にも街中にもあります。街で探すときは、Googleマップで「ATM」で検索できます。

普通のカードで現地ATM引出しは【3%の損】

現地ATM引き出しは、普通のクレジットカードを使い、かつ、繰上返済しない場合は、お得ではないので注意が必要です。

現地ATM引出しでお得なアコムのカード、もしくはセディナのカードを持っていない場合、ATM引き出し後、繰り上げ返済せず、月々の銀行引き落としで返済する形だと【総手数料率2.8%】となり、あまり得ではありません。(ユーロ圏でのATM引き出し調査結果はこちら)

さらに、エポスカードや楽天カード、三井住友カードなどの海外ATM手数料を取るカードだと、ATM引き出しのたびに毎回110円や220円が取られるので、もっと手数料率は悪くなりますし(参考:海外ATM手数料を取るカード一覧)、クレカ以外のデビットカードやプリペイドカードの場合は、海外ATMオーナー手数料を取られるので損です。

カード払いでお得なのはソニーバンクウォレット

ユーロのカード払いで一番お得なのがソニーバンクウォレット

海外でのカード払いは日本で使うより損です。理由は、約2%の「海外ショッピング手数料」がかかるから。さらに、そこにVISA/Master/JCBなどのレート上乗せが加わり、【総手数料率2.5%以上】になるのが普通です。

ですが、例外があります。その重荷となる海外ショッピング手数料がなんと無料のカード。それが、ソニー銀行のデビットカード「ソニーバンクウォレット」です。

2020年2月も実際にフィンランドで使ってみたところ、平均で【総手数料 0.16%】で使うことができました。

ユーロ圏でのカード払いに関しては、↓下のこちらで詳しく解説しています。

現金両替派は最安でも【手数料率1.8%】

「現地ATMも使いたくない、カード払いもしたくない」という現金両替派の人の場合、一番お得な両替手段は、日本の空港でユーロ両替することです。

関西国際空港の紀陽銀行
関空の紀陽銀行のユーロレートは日本で一番

最安は、関西空港の紀陽銀行で【手数料率1.8%】。成田空港ならターミナル1(T1)のGPA両替所が【手数料率2.5%】と安くておすすめ。羽田空港とセントレア(中部空港)は残念ながら最安店を選んでも【手数料率3%以上】になってしまいます。(空港両替の詳しい解説はこちら)

羽田空港やセントレア空港利用なら、外貨宅配のマネーバンクでユーロを自宅まで宅配してもらったほうが【手数料率2.9%】と、少し安くなります。外貨宅配についての解説は下のこちらでしています。

ユーロ圏の現地での両替は【2.7%の損】

ユーロの現地での両替はレートが悪い

ユーロ圏は、現地での現金両替はおすすめできません。高い店だと10%以上の上乗せレートを提示してきます。

安い両替所でも【手数料率は2.7%】くらいなので、わざわざ手間と交通費をかけて、最安レートを探すほどのお得さもありません。

2019年8月以降、レートは「1ユーロ=約120円」

ユーロのレートのチャート
2020年7月16日にGoogle検索で「1ユーロ 円」で検索した結果。大体「1ユーロ=120円」

ユーロのレートの調べ方は簡単で、Google検索で「1ユーロ」と入力して検索するだけ。それで、過去20年までのレートも見ることができます。

ユーロのレートは、2019年8月から2020年7月まで見ても、新型コロナの混乱を経ても「1ユーロ=117〜123円の間」にあります。なので、計算しやすい覚え方として「1ユーロ=約120円」と覚えておくと良いでしょう。

ちなみに、検索結果に出ている「UTC」は標準時のこと。日本時間はUTCより9時間早いです。

ユーロ札/硬貨の種類

ユーロ紙幣の種類は、500、200、100、50、20、10、5ユーロの7種類。

ユーロ紙幣の中で、現地ATMで出てくるのは、50、20、10ユーロ札がメインです。大きいお札は小さな店では嫌がられるので注意しましょう。

ユーロ硬貨の種類は、2ユーロ、1ユーロ。その下の単位(セントとかサンチームと呼ぶ)として、50、20、10、5、2、1セント、の合計8種類。

ユーロ硬貨に韓国ウォン硬貨を混ぜたゴマカシ

ユーロ硬貨と混ぜて渡された韓国ウォン硬貨

2018年のイタリアの空港での経験なのですが、空港から市内へ行くバスの料金を支払ったとき、しれ〜っとお釣りで渡されたのが韓国ウォン硬貨でした。

ホテルに着いてから気づいた私は、あとの祭り…。数百円のゴマカシなんですが、気分悪かったです。

ユーロの全部のお金の種類を覚える必要はないですが、「ユーロに銀色の硬貨はない(参考写真)」ことや、「1ユーロ硬貨、2ユーロ硬貨は、金色と銀色のミックス」であることくらいは頭に入れておきましょう!

では、いよいよ、外貨両替の解説に入っていきます!

【手数料0.13%〜】★ユーロATMでの海外キャッシング

ユーロ圏での海外キャッシング

では、まず最初の両替手段として、最もお得な、ユーロの現地ATMでの海外キャッシングを詳しく解説します。

まず、銀行などの海外ATMの所有者が取る「ATMオーナー手数料」は、クレジットカードでの海外キャッシングの場合、取られません(デビットカードや海外プリペイドカードだと取られるので注意)。なので、ユーロATMではクレカで引き出すのがお得。

そして、クレカなら「ATMオーナー手数料」が取られないということは、ATMごとの違いが無いので、どのATMを使っても同じということになります。

ヘルシンキ・ヴァンター空港のATM

なので、最新の調査、2020年2月のフィンランドでの現地ATM調査も、旅行者が一番使いやすい場所と思われる、ヘルシンキ空港で行いました。(ChangeGroupのATMとOttoのATMの2種類)

(ChangeGroupのATMも悪質レートが表示されます。ですが、悪質レート回避策があるのでご安心を。)

同じ時間帯に、連続して4枚のカードでATM引出しを行い、データを取りました。

手数料率は、利息やATM手数料など全て含めた「総手数料率」で算出。総手数料率が小さいほうがお得なカードという意味です。

↓これらを見ると、アコムとセディナが圧倒的にお得なことがわかると思います。

ユーロATM引出しの手数料率

2020年2月3日@Otto ATM(ヘルシンキ空港)
【手数料0.09%】アコムACマスターカード(繰)
【手数料0.30%】セディナカードJCB(繰)
【手数料0.34%】セディナカードmaster(繰)

【手数料0.9%】エポスカードで€460引出し(繰)
【手数料4.9%】エポスカードで€20引出し(繰)
【手数料7.4%】エポスカードで€20引出し(繰ナシ)

2020年2月3日@ChangeGroup ATM(ヘルシンキ空港)
【手数料0.15%】アコムACマスターカード(繰)

2019年8月10日@ベルリン貯蓄銀行ATM(ドイツ)
【手数料-0.3%】セディナカードmaster(繰)
【手数料8.4%】エポスカードで€10引出し(繰)
【手数料11%】エポスカードで€10引出し(繰ナシ)
【手数料11%】P-one Wiz VISAで€10引出(繰ナシ)

2019年8月5日@ベルリン貯蓄銀行ATM(ドイツ)
【手数料0.2%】セディナカードmaster(繰)
【手数料9.4%】エポスカードで€10引出し(繰)
【手数料12%】エポスカードで€10引出し(繰ナシ)
【手数料12%】P-one Wiz VISAで€10引出(繰ナシ)

2019年5月6日@マルタ バレッタ銀行ATM
【手数料0.2%】セディナカードmaster(繰)
【手数料8.9%】エポスカードで€10引出し(繰)
【手数料11%】エポスカードで€10引出し(繰ナシ)
【手数料12%】P-one Wiz VISAで€10引出(繰ナシ)

2018年1月13日@パリ空港Travelex ATM
【手数料-0.01%】セディナカードmaster(繰)

2018年1月13日@ソシエテ・ジェネラル銀行ATM(パリ)
【手数料-0.03%】セディナカードmaster(繰)
【手数料1.5%】リクルートカードmaster(繰ナシ)
【手数料6.0%】楽天カードJCBで€20引出(繰ナシ)
【手数料6.2%】エポスカードで€20引出し(繰ナシ)

2018年1月16日@サン・ミニアート貯蓄銀行(ローマ)
【手数料0.3%】セディナカードmaster(繰)
【手数料3.0%】リクルートカードmaster(繰ナシ)
【手数料6.0%】楽天カードJCBで€20引出(繰ナシ)
【手数料6.1%】エポスカードで€20引出し(繰ナシ)

※(繰)マークは繰り上げ返済したもの。(繰ナシ)は繰上返済なし。繰上返済は、ペイジー払いで振込手数料無料で返済が可能な、アコム、セディナ、エポスの3カードでのみ行った。他のカードは、繰り上げ返済に電話代&振込手数料がかかるので行わず。

※エポスカードは1回の引き出しにつき、1万円未満は110円、1万円以上は220円の海外ATM手数料を取り、引出し金額が少ないと手数料率も多くなるので、ATM引き出し最大額と最少額を記載。(エポスカードの詳しい解説は下のこちら)

ユーロATM引出し(=海外キャッシング)の結論

ユーロATMで海外キャッシングの結論

ユーロATM引き出し(=海外キャッシング)の結論としては、↓こうです。

ユーロATM引き出し(=海外キャッシング)の結論
ユーロではアコムで繰り上げ返済するのが最もお得【手数料は0.13%】
●ユーロではアコムとセディナJCBが良い
●国際ブランドのレートは良い順に、アコム>JCB>Master>VISA
●アコムのレートは同じMastercardの中でも少し良い
●最近、JCBのレートがVISA/Masterより良い
●一般的なカードでATM引き出し後、繰上返済ナシで毎月の銀行引き落としまで放置の場合は、約【手数料率2.8%】になり、お得とは言えない。
●海外ATM手数料を取るカード(エポス、楽天、三井住友など)は少額引き出しだと損
●ATMオーナー手数料はクレカなら取られない
●クレカなら、どの銀行ATMでも手数料は同じなのでATMは安全さで選ぶべき

↓下に、くわしく解説します。

アコムとセディナどちらが良いか?⇒アコム

アコムACマスターカードが一番お得で、セディナは2位

海外キャッシングでお得な、アコムACマスターカードとセディナカードですが「どちらが良いか?」というと、ユーロではアコムの勝利。理由は、↓こちら。

ユーロでセディナよりアコムをオススメする理由
●同じMastercardでも、アコムのレートはセディナより良い
●アコムはATM引き出し直後に、すぐ繰り上げ返済ができる

↑やはり、ATM引き出し直後にスマホから返済ができるアコムは便利です。レートもセディナJCBより良い。セディナJCBは繰上返済ができるのが約3日後なので利息が必ずかかってしまいます。その分も、アコムが有利ですね。

やはり、アコムは、韓国以外の国では一番お得ということがわかりました。

↓参考記事

セディナより得!!アコムACマスターカード海外キャッシング(ATM引出し)のコツ。為替レート/返済方法など

その他、ユーロのATMに関して、ユーロのATM利用時の手数料など、細かい解説は下のQ&Aで解説しています。

では、次、アコム&セディナJCBのATM引出しの次にお得な結果を出した「ソニーバンクウォレットでのカード払い」の解説にいってみましょう!

【手数料0.16〜5%】ユーロでカード払い

ユーロのカード払い

ユーロでのカード払いで一番お得だったソニーバンクウォレットの解説の前に、まずは、基本的な解説として、ユーロでの「カード払い」について。

カード払いは多くの場所で可能。暗証番号必須

ユーロでは、カード払いできる場所は多く、便利です。駅の券売機などでもカード払いが可能です。

ICチップ

ただし、カード払いは、ヨーロッパの他の国と同じようにICチップ付きカードが必須。そして4ケタの暗証番号が必要です。ユーロ旅行前に、ICチップ付きカードとカードの暗証番号は、忘れずに準備しておきましょう。

海外でのカード払いは日本のカード払いより損

「外貨両替なんて、いちいち面倒。全部カード払いすればいいじゃん!ポイントも付くし」と考える人もいると思います。

でも、実は、海外でのカード払いは、日本で使うより損なんです。理由は、日本ではかからない2つの手数料がかかるから。

実際に、ユーロで日本のクレカ払いをした場合を例に、考えてみましょう。

ユーロでのカード払いの手数料①と②

海外でのカード払いにかかる手数料

では、ユーロでのカード払いにかかる手数料を見ていきましょう。

海外で、日本のカードを使ってカード払いをしたときは、一括払いだったとしても、↓この2つの手数料がかかります。

ユーロでのクレカ払い手数料
●海外ショッピング手数料 1.6%〜5%
●外貨両替手数料(両替レートへの上乗せ) ユーロは約0.2〜0.3%
(2020年1月1ヶ月間の平均)

↓それぞれ見ていきます。

①海外ショッピング手数料

海外ショッピング手数料は、1.6%〜5%と、カードごとに違います。一覧表はこちら。

例外として、この海外ショッピング手数料が、ソニー銀行のデビットカード「ソニーバンクウォレット」だと安いんです。指定10通貨(ポンドも対象)なら、なんと【0%】。

比較すると↓こうなります。

海外ショッピング手数料比較
●ソニーバンクウォレット 【0%】
●クレジットカード【1.6%〜2.2%】
●イオン銀行デビット【1.6%】
●一般的なデビットカードやプリペイドカード【2.5%〜5%】

②外貨両替手数料はJCB、VISA、Mastercardの順で良い

ユーロで両替レートの良い順番に、JCB、マスターカード、VISA

外貨両替手数料は、国際ブランド(VISA/master/JCB/Amex)ごとに違います。ユーロでは、↓こういう順番です。Amexはレート非公開なので掲載ナシ。(ソニーバンクウォレットはVISAが付いていますが、指定10通貨ならお得なソニー銀行レートを採用できるので、比較のため、一緒に掲載しておきます。)

ユーロの両替レート上乗せ率の比較
(2020年1月1ヶ月間の平均データ)

●JCB 0.18%
●Mastercard 0.30%
●VISA 0.33%
(ソニー銀行 0.12%)

↑ただ、JCBはレートが良くても、JCBが使えない店がちょくちょくあるのが難点ですね。ATMならJCBでもほぼ使えるのですが。

カード払いは、もらえるポイントの分おトク

カード払いの場合は、海外では手数料が取られてしまうのですが、ポイントがもらえる分は得です。カード払いで獲得できるポイントは、

●普通のカードで0.5%
●お得なカードで1%

と言われています。

ユーロでのカード払いの手数料まとめ

もらえるポイントの分だけお得、ということを考えると、総手数料率からポイントを差し引いたものが、実質の手数料率ということになります。↓こんな感じ。

海外でカード払いのお得さの計算式

  ①JCBなどのレート上乗せ【0.2〜0.3%】
+ ②海外ショッピング手数料【0〜5%】
ー ③ポイント還元率【0〜1%】
ーーーーーーーーーーーーーー
= 実質手数料率(少ないほうがお得)

実際に計算してみると、

●ソニーバンクウォレットは、
0.1% + 0% – 0% = 総手数料0.1%

↑実際の現地でのカード払いでは、0.07〜0.23%くらいだったので正しいと言えます。ソニーバンクウォレットは海外カード払いにはポイントが付かないのが残念ですね(涙)。

●割とお得なカード(JCBが使えたなら)は、
0.2% + 1.6% – 1% = 総手数料0.8%
●割とお得なカード(JCB以外)は、
0.3% + 1.6% – 1% = 総手数料0.9%
●一般的なクレジットカードは、
0.3% + 2% – 0.5% = 総手数料1.8%
●最も損なカードは、
0.3% + 5% – 0.5% = 総手数料4.8%

一番得なソニーバンクウォレットと最も損なカードを比較すると、カード払いで1万円支払った場合、手数料は10円と480円の違いが出ます。3万円支払いだと、手数料30円と1,440円の差。

上に書いた、ユーロ両替のお得さの基準、「総手数料率2%以下なら得、3%以上の両替手段は損」に照らし合わせると、カード払いは、カードを選べば、ユーロではまあまあお得な手段であると言えますね。

以上、ユーロでのカード払いでした。

カード払いで一番お得だったソニーバンクウォレットについては、↓こちらで使い方を詳しく解説しています。

ソニー銀行のデビットカードが海外で最強である3つの理由

おまけ:Tax refundを日本円でもらうと【手数料率9.3%】レート激悪

海外で買い物をしたときに受けられるTax refund(タックス・リファンド)、あれって、なんだかお得な気分になりますよね。

でも、あれ、落とし穴があるんです。

「カードへの返金」を選ぶと、それは「日本円での受取り」を意味するので、返金する会社が勝手に決めた極悪両替レートで日本円にされるのです。2020年2月のフィンランドでは、そのレートは、なんと【9.3%の上乗せ】。

私も油断してました(涙)。

次は、日本でユーロを両替しておきたい人のために、日本で一番お得なユーロ両替である「日本の空港での両替」を見てみましょう。↓どうぞ。

日本の銀行のユーロ両替(三菱UFJ、みずほ、三井住友など)

日本の空港でのユーロ両替

日本の銀行のレートを見てみましょう。日本の銀行は、最近は、だんだん街の支店では外貨両替を行わない方向のようで、銀行で両替したいなら空港支店で両替することになります。

成田空港、羽田空港、関西国際空港、中部国際空港(セントレア)に支店や出張所を出している銀行を調べた結果が、↓下の表です。

灰色部分が日付(年月日)です。各空港で複数日、調査しています。%が手数料上乗せ率で、数字が小さいほうが手数料が少なくなります。黄色の部分がその日の最安値、赤字が一番損、という意味です。

↓関西空港は両替レートが良いですね。成田は第一ターミナルがおすすめ。羽田と中部は、レートはイマイチ。

【手数料率1.8%】日本で一番ユーロが安い関西国際空港の紀陽銀行

ユーロの関西空港での両替レート

一番良い関空の紀陽銀行の平均【手数料1.8%】は驚異的な安さ。二番目に良い関西空港直営両替も【手数料2.1%】と健闘しています。

関西空港は、両替のレベルが高いです。これのレベルなら、一般的なカードでの海外カード払いと手数料が変わらないので、両替する価値がありますよね。

【手数料率2.5%】成田空港ならターミナル1のGPAが良い

成田空港のユーロ両替レート

成田空港は、銀行や両替所がたくさんあって競争が激しいのですが、最安はターミナル1のGPA両替所。GPA両替所はターミナル1だけ、他のターミナルのGPAより良いレートのことが多いです(特に米ドルとユーロ)。

成田空港で二番目に良いのは、千葉銀行で平均【手数料率2.7%】。

【手数料率3.0%】羽田空港で良いのは、みずほ銀行かSMBC信託

羽田空港でのユーロ両替レート

羽田は、競合店舗が少ないからか、上位2店舗(みずほ銀行、SMBC信託銀行)ともに、平均【手数料率3.0%】。イマイチレベルですね。羽田空港で両替するなら、次に紹介する外貨宅配のほうが家や職場まで宅配してくれるのでラクかもしれません。

【手数料率3.2%】中部空港(セントレア)なら直営両替か三菱UFJで

中部空港セントレアのユーロ両替レート

中部空港は、羽田空港よりさらに競合が少ないため、さらにレートの上乗せがキツくなり、まだマシな2店舗、セントレア直営両替と三菱UFJ銀行でも、平均【手数料率3.2%】。

中部空港で両替するなら、次に紹介する外貨宅配のほうが家や職場まで宅配してくれるのでラクかもしれません。

日本の銀行や両替所のレートは、街と空港で違う?⇒空港がお得

両替レートは、同じ銀行でも支店が違うと違うレートになることがあります。特に、空港支店と、街の支店ではレートを変えている銀行が多いです。

結論としては、「外貨両替は、街の支店と空港支店なら、空港支店のほうがトク」ということ。

基本的に、空港支店のほうがレートが悪い銀行はありません。また、りそなや三井住友のように、街の支店では外貨両替をやめてしまった銀行も出てきているからです。

●空港支店のほうが街の支店よりレートが良い銀行
みずほ銀行、京葉銀行、紀陽銀行、池田泉州銀行

●空港支店も街の支店も、銀行内すべて同じレートの銀行
三菱UFJ、SMBC信託

●街の支店で外貨両替しなくなった銀行
りそな銀行、三井住友銀行(SMBC信託銀行に承継)

外貨両替をする銀行でも、問い合わせをすると「街の支店では外貨両替は時間がかかるので、空港支店でやったほうがいいですよ」とアドバイスをくれた銀行もありました。

※レートが悪いので使わないと思いますが、両替所のTravelexだけは「空港店と街の店舗ではレートが違うとだけしか言えない」という回答で、調べてみたところ、街の店舗のほうがレートは良かったです。

日本の空港両替所のユーロ両替について

【手数料率2.5%】GPA両替所なら成田空港第1ターミナルが良い

GPA両替所のユーロ両替レート

成田空港の第1ターミナルは銀行や両替所が多いため激戦です。そのため、GPA両替所は第1ターミナルの店のレートを、GPA公式サイトのレートよりも少し良くすることが多いとのこと。GPAで両替するなら、第1ターミナルで両替しましょう。

【手数料率3.6〜5.8%】トラベレックスのユーロ両替はダメ

トラベレックスのユーロ両替レート

Travelex(トラベレックス)のユーロ両替は、上乗せ手数料が多く、あまり良くありません。関空のトラベレックスだけはレートが少し良いですが、関空なら紀陽銀行で両替したほうがお得ですしね。

羽田空港のTravelexは絶望的にレートが悪いので注意。

トラベレックスはクレカ払いで両替できることがメリットですが、ポイント還元で0.5%〜1%が得になるとしても、そこまでお得ではないです。

次は、外貨を家まで届けてくれる「外貨宅配」を見てみましょう。

【手数料2.9〜6%】外貨宅配は、関空・成田の次にお得

外貨宅配

関西空港か成田空港なら、空港での外貨両替は安くてお得ですが、その他の空港の場合は、レートが悪いので、「外貨宅配」のほうが総手数料が安く済みます。

外貨宅配は、ネットで外貨を注文し、外貨を宅配してもらうサービス。料金は銀行振り込みの場合が多いです。全国どこでも届けてもらえるのが嬉しいですね。

外貨宅配も店によってかなりレートが変わります。外貨宅配は、有名な8社のレートを、ランダムに7日分データを取り、平均値を比較してみました。(3万円を両替した想定での比較。振込手数料/送料込み)

結果は、↓こんな感じ。(黄色が最安店、赤字が最悪店。クリックすると拡大します)

ユーロの外貨宅配サービス比較

7日分の平均値で比較すると、↓こうなりました。

外貨宅配の総手数料率比較
日【手数料2.9%】マネーバンク外貨宅配
日【手数料3.1%】GPA外貨宅配
日【手数料3.3%】インターバンク外貨宅配
日【手数料3.6%】JTB外貨宅配
日【手数料4.3%】J・market外貨宅配
日【手数料4.5%】外貨両替ドルユーロ外貨宅配
日【手数料5.3%】新生銀行 外貨宅配
日【手数料6.0%】Travelex外貨宅配

上位2つを簡単に紹介しておきます。

【手数料2.9%】マネーバンク外貨宅配

日本でのユーロ両替で、一番お得なのは、「マネーバンク」の外貨宅配。【手数料2.9%】です(振込手数料/送料込み)。

マネーバンクは、外貨宅配サービスの中では、多くの通貨で最もお得なレートを出すことが多いです。ただ、ちょくちょく売り切れがあるので注意。

【手数料3.1%】GPA外貨宅配

二番目にお得なのが、「GPA外貨宅配」の外貨宅配。あの成田空港のGPA両替所の外貨宅配サービスです。

【終了】ゆうちょ銀行と大黒屋の外貨宅配

ちなみに、ゆうちょ銀行と大黒屋も以前は外貨宅配をしていましたが、残念ながら2019年でサービスを終了してしまいました。

大黒屋は今は、店舗での外貨両替だけですが、ユーロは割と良く【手数料率2.9%】です。交通費がかかりますが、近くに大黒屋がある人は利用しても良いと思います。

外貨宅配に関しては、他の通貨でも↓こちらの記事の中で詳しく比較しています。

外貨宅配の両替レート/手数料を通貨ごとに徹底比較

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ここから下は、【手数料3%以上】の、あまりお得ではない両替手段です。やむえず使うこともあるかもしれないので、注意点などを書いておきます。

【手数料13〜17%】最悪な現地空港でのユーロ両替レート

空港の両替所の写真

ヨーロッパの空港は、全般的にそうなのですが、現地空港にある両替所のレートは最悪です。2020年2月のヘルシンキ空港も同じで【手数料率13%】もの極悪レートでした(涙)。

現地空港でのユロ外貨両替の手数料
現【手数料13%】ヘルシンキ空港CangeGroup両替所(フィンランド2020年2月)
現【手数料13%】パリ空港Travelex両替所(フランス2018年1月)
現【手数料17%】ローマ空港BFC両替所(イタリア2018年1月)

↑こんな感じなので、やはり結論、現地空港でのユーロ両替はダメということですね。

【手数料3〜12%】街の両替所

ユーロ圏の街の両替所

今まで、フランス、イタリア、フィンランドの3カ国の街の両替所のレートを見てみた結果が、↓こんな感じです。

ユーロ圏の街の両替所のレート

現【手数料5.7%】Tavex両替所(フィンランド2020年2月)
現【手数料5.9%】FOREX BANK両替所(フィンランド2020年2月)

現【手数料2.7%】パリ オペラ座近く両替所1(フランス2018年1月)
現【手数料3.4%】パリ オペラ座近く両替所2(フランス2018年1月)

現【手数料5.8%】ローマ トレビの泉近く両替所(イタリア2018年1月)
現【手数料5.8%】ローマ コロッセオ近く両替所(イタリア2018年1月)
現【手数料10%】ローマ パンテオン近く両替所1(イタリア2018年1月)
現【手数料10%】ローマ パンテオン近く両替所2(イタリア2018年1月)
現【手数料12%】ローマ テルミニ駅内両替所(イタリア2018年1月)
現【手数料12%】ローマ バチカン近く両替所(イタリア2018年1月)

現地両替所を使うときのポイントをまとめておきます。

現地両替所でユーロ両替するときのポイント
●現地両替所は【手数料2.7〜12%】で、お得な店と損な店のレート差は大きい。
●お得なレートの店でも【手数料2.7%】とイマイチ。
●現地両替所は、日曜休み、土曜は早めの19時営業終了などが多い

両替所の場所や、営業時間は、最近はGoogleマップで「exchange」や「money changer」で検索できるので便利です。↓こんな感じ。

googleマップで両替所を検索できる

Googleマップで調べた両替所の営業時間

Googleマップで調べた両替所の営業時間

【手数料3.4%】LINE Pay外貨両替はキャンペーン時ならアリ

LINE Pay外貨両替

最近は、LINEの外貨両替サービス「LINE Pay外貨両替」という手段もありますね。11通貨を両替でき、ユーロも両替できます。

でも、手数料、多いです(涙)。

ユーロ両替の場合は【手数料率3.4%】。
(2019年8月2日のレートで計算)

しかも、羽田空港/福岡空港のSBJ銀行窓口なら送料無料なのですが、成田空港や関西国際空港や自宅/勤務先で受け取ることにすると、↓下記の送料がかかるので、さらに損になります。

LINE Pay外貨両替の送料
●3万円未満600円 (=手数料率に約2%上乗せ)
●3万円以上300円 (=手数料率に約1%上乗せ)
●5万円以上無料

ただ、ちょくちょくキャンペーンが行われており、両替手数料が半額や30%オフになったり、送料が無料になったりします。キャンペーン時は、↓こうなりますね。

LINE Pay外貨両替 キャンペーン時の手数料

手数料
●両替金額の3.4% → 半額なら1.7%、30%オフなら2.4%

送料
●3万円未満600円 (=手数料率に約2%上乗せ)→無料
●3万円以上300円 (=手数料率に約1%上乗せ)→無料
●5万円以上無料

→キャンペーン中は、トータルで【手数料1.7%】

LINE Pay外貨両替は、両替手数料半額キャンペーン時や、30%オフキャンペーン時なら、割とお得に使えます!

LINE Pay外貨両替は、韓国ウォンの場合、キャンペーンでなくてもお得です。詳しい解説は、↓こちらの記事でしています。

 

↓ここからは現地ATM引出しの細かな解説になります。

[Q&A]ユーロATMの海外キャッシング手数料とは?

ユーロ現地ATM引出しの手数料

ユーロで現地ATM引き出し(=海外キャッシング)の時の手数料は、4つです。

海外キャッシングの手数料
①VISA/Master/JCBなど国際ブランドの両替レート上乗せ(=両替手数料)
②カード会社が取る海外ATM手数料
③銀行などATMの持ち主が取るATMオーナー手数料
④クレカなら利息、デビットカードなら海外事務手数料

↑クリックすると下の解説に飛びます。

①〜④の手数料、それぞれ見ていきましょう。

①両替手数料。ユーロでは良い順にJCB>Master>VISA

まず、VISA/Master/JCBなど国際ブランドの両替レート上乗せ、つまり、両替手数料ですが、これは、国際ブランド(VISA/master/JCB/Amex)ごとに違います。アコムはmasterなのですが独自レートです。

通貨ごとにどの国際ブランドがお得かは違います。ユーロで見てみると、↓こうなっています。(アメックスはレート非公開)

ユーロの両替レート上乗せ率の比較

●アコム 0.05%
●JCB 0.2%
●Mastercard 0.3%
●VISA 0.33%

※VISA/Master/JCBは1月の平均値
※アコムはレート公表が無いので2月8日レートから算出

↑アコムとJCBは、レートが公表されていないので常に良いかどうかは不明です。アコムは他の国でも普通のMastercardレートより良いことが多いです。JCBは、良い悪いの波が大きい印象です。

他の通貨も知りたい方は、2019年4月のものですが、こちらの記事をご覧ください。

②海外ATM手数料を取るカードは損(エポス/楽天/セゾンなど)

エポスカード海外ATM手数料
↑エポス公式サイトより

ATM手数料を取るカードは損です。上の調査の中では、エポスカードですね。楽天カード、三井住友カード、セゾンカードなどもATM手数料を取るカードです。

取られるATM手数料は、引き出し額により変わり、
●1万円以下なら100円(税抜)
●1万円超なら200円(税抜)
です。

ATM手数料を取る会社と、取らない会社でサービスは同じです。それなのに、毎回、100円や200円を取られるのは痛いですよね。特に、海外では大金を持ち歩くのは危険なので、ATMから少しずつ引き出したいんですが、そうすると手数料がかさみます。

今回、2020年2月のフィンランドのATMでは、最低額は20ユーロからATM引き出し可能なのですが、例えば、約2400円の引き出しに100円の手数料がかかったら(=上乗せ4%)、ちょっと嫌ですよね。

ATM手数料を取る取らないは、カード会社によって決まっています。ATM手数料を取らないカードを選ぶことがまず第一のポイントです。参考記事⇒海外ATM手数料が無料のカード、有料のカード一覧

③ATM設置者手数料(ATMオーナー手数料)。日本のクレカは請求されない

フィンランドATMのATMオーナー手数料請求の画面
↑フィンランドの2.99ユーロのATMオーナー手数料。日本のクレカなら取られない

ATMの持ち主である現地銀行などが取る、ATM設置者手数料(ATMオーナー手数料)ですが、日本のクレジットカードの場合は取られません。クレカでのキャッシングは「借金」扱いで、「借金では決められた利息以外は取ってはダメ」というルールがあるからです。

デビットカードや国際キャッシュカード、国際プリペイドカード(マネパカードなど)の場合は、ATMオーナー手数料は、取られます。

フィンランドATMのレシート(ATMオーナー手数料の記載あり)
「Service fee」がATMオーナー手数料。書いてあっても日本のクレカなら請求されない

2020年2月のフィンランド ヘルシンキ空港のChangeGroupのATMでは、2.99ユーロのATMオーナー手数料が請求されると表示されました。↑上の写真のように、ATM画面にも、ATMのレシートにも、表示されます。

2.99ユーロは、日本円なら約360円。大きいですよね。

このATMオーナー手数料は、ATM画面やレシートに表示されるので、「クレジットカードでも海外のATMでは手数料が取られる」と勘違いしている人が多いです。

ですが、実際のカードの請求額と、その時の中間レートを比較すれば、クレカだと手数料が取られていないことを確認することができます。

★④クレカの海外キャッシング利息。繰上返済で減らせる

海外キャッシングの場合、利息は毎日増えていく

④つめの手数料、クレカの利息について。

クレカでの海外ATM引き出し(=海外キャッシング)は、「借金」扱いなので、1日ごとに利息が増えていきます。でも、少し考え方を変えると、これはメリットになります。なぜなら「早めに返済すれば利息(=手数料)を少なくできるから」です。

そして、その早めの返済のことを「繰り上げ返済」と呼びます。

繰り上げて支払うことで利息を止めるのが繰上返済

繰り上げ返済では「Pay-easy(ペイジー)払い」ができるカードを選ぶのがお得。なぜなら、返済のための振込手数料も電話代も不要になるからです。

繰り上げ返済にペイジーが利用できるカードは、現在、4枚。アコム、セディナ、エポス、セゾンの4つです。でも、エポスとセゾンは、海外ATM手数料を取るので損。

そうなると残るのが、アコムとセディナ、ということになるんですね。

④デビットカードや国際キャッシュカード、国際プリペイドカードは一律の海外事務手数料で節約不可

クレジットカード・デビットカード・海外プリペイドカード手数料比較

デビットカードや国際キャッシュカード、国際プリペイドカードでの海外ATM引出しは損です。

例えば、2015年の台湾でのATM調査で、「スルガ銀行VISAデビット」を使いましたが結果は【手数料率8.83%】。このとおり、デビットカードや国際キャッシュカード、国際プリペイドカードは損です。

(全てのカードの手数料率はこちらで比較しています)

損な理由の1つが「一律の海外事務手数料」で手数料を取ること。クレカのように「早く返済すれば減る利息」ではないのです。

しかも、その一律の海外事務手数料が大体2%以上なので、この時点で、現地の銀行での両替より損、という結論になります。

[Q&A]ユーロATMの利用の注意点は?

ユーロATM利用の注意点

ユーロのATMを使う際の注意点を書いておきます。

ユーロATMの使い方(動画)

↓すべて現地で撮影してきたものです。

●フィンランド Otto ATM(ヘルシンキ空港)

●フィンランド ChangeGroup ATM(ヘルシンキ空港)

●フランス Travelex ATM(パリCDG空港)

●フランス ソシエテ・ジェネラル銀行ATM

●イタリア Euronet ATM

●イタリア サンミニアート貯蓄銀行ATM

くわしい使い方の解説は、↓これらの記事でしています。

クレカの海外キャッシングは繰上返済しないと【2.5%の損】

繰り上げて支払うことで利息を止めるのが繰上返済

海外ATM引き出し(=海外キャッシング)は、繰り上げ返済ナシの場合、あまり得ではありません。

エポスカードの海外キャッシング結果で見てみましょう。

エポスカード繰上返済の有無比較
●20ユーロ引出し時 4.9%(繰) / 7.4%(繰ナシ)
●460ユーロ引出し時 0.8%(繰) / 3.2%(繰ナシ)

↑繰上返済しない場合、【約2.5%の損】であることがわかります。

ただし、振込手数料無料で繰上返済ができるカード(=ペイジー返済ができるカード)は、アコム、セディナ、エポス、セゾンだけです。

ただ、エポスとセゾンは海外ATM手数料を取るので損。すると、理屈上でも、アコムかセディナがお得、という結論になります。

実際の調査結果でも、アコムとセディナが良い結果が出ています。

エポスカードの海外キャッシングは少額だと損

エポスカード

付帯保険が充実していて、海外旅行者に人気のエポスカードですが、残念ながら、ATM手数料がかかるカードです。

しかし、エポスは、ペイジー払いで繰り上げ返済が早くできる(=利息を少なくできる)というメリットがあります。(エポスのお得な繰り上げ返済方法の解説記事はこちら)

そのため、エポスカードは、ある程度の金額以上を引き出すならトクです。少額のATM引き出しは損です。

目安は、↓こんな感じ。

エポスカードの海外キャッシング手数料
(ペイジー繰上返済時)
●20ユーロ引き出し 総手数料4.9%
●40ユーロ引き出し 総手数料2.7%
●60ユーロ引き出し 総手数料1.9%
●80ユーロ引き出し 総手数料1.5%
●100ユーロ引き出し 総手数料2.2%
●200ユーロ引き出し 総手数料1.3%
●240ユーロ引き出し 総手数料1.1%

「総手数料率2%以下なら得という基準に照らすと、エポスで海外キャッシングするなら、60ユーロ(日本円で7,200円)以上を引き出さないと、あまりお得ではない、という結論です。

ATMはどこの場所のATMでもレートは同じ

どのATMでもレート/手数料は同じ(日本のクレジットカードの場合)画像

日本のクレジットカードを使ったユーロでのATM引き出しでは、同じカードを使うなら、どこの銀行のATMを使ってもレート&手数料は同じです。

日本のクレカだと、現地の銀行が請求するATM手数料(ATMオーナー手数料)は取られないからです。

立地のよい場所のATMと、田舎のATMでも、同じ。もちろん、空港のATMでも同じ手数料なので、安心して空港のATMを使ってください。空港のATMは安全ですしね。

一部ATMの悪質レートの回避方法

一部のATMで、「DCC」(Dinamic currency conversion)という仕組みの、非常に悪いレートを提示するATMがあります。

操作中に「JPY=」などのレート画面が出てきたら悪質レートの可能性が高いです。でも、その悪質レート提示ATMでも回避方法があるので、ご安心を。

それぞれ、↓こう選択すれば、ちゃんと通常レートで引き出すことができます。

フランス Travelex ATMの悪質レート表示
フランス Travelex ATMの悪質レート表示
イタリア Euronet ATMの悪質レート表示
イタリア Euronet ATMの悪質レート表示
フィンランド ChangeGroup ATMの悪質レート表示
フィンランド ChangeGroup ATMの悪質レート表示

選ぶべきは「without conversion(=両替ナシで)」や「decline conversion(=両替を拒否)」ということ。大体、左側のボタンですが、ごくたまに、右側にwithoutやdeclineがあることもあるので注意してくださいね。

他の国の悪質レート提示ATM対策については、こちらの記事を参考にしてみてください。⇒極悪レートの海外ATM増加中。海外キャッシングで注意するポイント

安全なATMは空港と銀行にあるATM

犯罪やトラブル時に安心なのは、窓口が近くにあるATM。また、近くにガードマンがいたり、人通りの多い場所のATMは、ATMにスキミング機械などを設置しづらいので、犯罪に遭いづらく、安全なATMと言えます。

詳しくは、↓これらの記事で解説しています。

参考記事:海外で安全なATMと危険なATMを見分ける方法

参考記事:【保存版】スキミング手口写真40枚とその防止対策

ATMからカードが出たらすぐに抜き取る

出てきたカードはすぐにATMから抜き取ること

海外のATMで多いトラブルが、「カードがATMに吸い込まれること」。海外のATMは、カードがATMから出てきたとき、すぐに抜き取らないと、盗難防止のためカードがATMに吸い込まれることがあります。

なので、「カードがATMから出てきたら、すぐに抜き取る」。これは覚えておいてください。

まとめ

もう一度、ユーロのお得な外貨両替方法ランキングを掲載しておきます。


アコムACマスターカードで海外キャッシング(=現地ATM引き出し)&ペイジー繰り上げ返済
【総手数料 0.13%】解説はこちら


ソニーバンクウォレット(=ソニー銀行デビットカード)でカード払い
【総手数料 0.16%】解説はこちら


セディナカードJCBで海外キャッシング&ペイジー繰り上げ返済
【総手数料 0.30%】解説はこちら

4位
セディナカードmasterでATM引出し&繰上返済
【手数料0.34%】解説はこちら

5位
エポスカードでATM引出し&繰上返済(1回で240フラン引出し時)
【手数料1.1%】解説はこちら

6位以下は、ガクンとお得さが減り、1.8%以上の手数料となってしまいます。

↓こうなりました。

※リンクはそれぞれこの記事の中の解説に飛びます。「現」はヨーロッパ現地での両替手段、「日」は日本での両替手段を表しています。

日【手数料1.8%】関西空港の紀陽銀行
  (⇒空港両替解説)
  (=日本でのユーロ両替では最高)
現【手数料2.1%】アメックスでカード払い
  (=一般的なカードでのカード払い)
現【手数料2.1%】セディナカードmasterでカード払い
日【手数料2.1%】関西空港直営両替
日【手数料2.5%】成田空港GPA両替(T1)
日【手数料2.6%】成田空港GPA両替(T2)
日【手数料2.7%】成田空港 千葉銀行
現【手数料2.7%】パリ オペラ座近く両替所1(フランス2018年1月)
日【手数料2.9%】マネーバンク外貨宅配
  (⇒外貨宅配解説)
日【手数料2.9%】大黒屋 店舗受取
日【手数料3.0%】羽田空港みずほ銀行
日【手数料3.0%】羽田空港SMBC信託銀行
日【手数料3.1%】GPA外貨宅配
日【手数料3.2%】セントレア直営両替
日【手数料3.2%】セントレア三菱UFJ銀行
日【手数料3.3%】インターバンク外貨宅配
現【手数料3.4%】エポスカードでATM引出し&繰上ナシ(1回で240ユーロ引出し時)
日【手数料3.4%】LINE Pay 外貨両替
現【手数料3.4%】パリ オペラ座近く両替所2(フランス2018年1月)
日【手数料3.6%】JTB外貨宅配
日【手数料4.3%】J・market外貨宅配
日【手数料4.5%】外貨両替ドルユーロ外貨宅配
現【手数料4.9%】エポスカードでATM引出し&繰上返済(1回で20ユーロ引出し時)
現【手数料5.7%】Tavex両替所(フィンランド2020年2月)
現【手数料5.9%】FOREX BANK両替所(フィンランド2020年2月)
現【手数料5.8%】ローマ トレビの泉近く両替所(イタリア2018年1月)
現【手数料5.8%】ローマ コロッセオ近く両替所(イタリア2018年1月)
日【手数料6.0%】Travelex外貨宅配
現【手数料7.4%】エポスカードでATM引出し&繰上ナシ(1回で20ユーロ引出し時)
現【手数料9.3%】Tax Refundの日本円返金
現【手数料10%】ローマ パンテオン近く両替所1(イタリア2018年1月)
現【手数料10%】ローマ パンテオン近く両替所2(イタリア2018年1月)
現【手数料12%】ローマ テルミニ駅内両替所(イタリア2018年1月)
現【手数料12%】ローマ バチカン近く両替所(イタリア2018年1月)
現【手数料13%】ヘルシンキ空港CangeGroup両替所(フィンランド2020年2月)
現【手数料13%】パリ空港Travelex両替所(フランス2018年1月)
現【手数料17%】ローマ空港BFC両替所(イタリア2018年1月)

※「手数料率1%」とは、1万円の両替で100円の手数料という意味。手数料率は少ないほどお得になります。

損しないユーロ両替の基準としては、「総手数料率2%以下なら得、3%以上の両替手段は損」

ユーロ圏旅行で一番おすすめの両替スタイル
●現金はアコムACマスターカードで必要な分だけATM引き出し
●カード払い可能ならソニーバンクウォレット(=ソニー銀行のデビットカード)でカード払い

「日本でユーロを受け取っておきたい」という人は、
●関西空港利用なら紀陽銀行で両替で【手数料1.8%】、
●成田空港利用なら第1ターミナルのGPA両替所で両替で【手数料2.5%】、
●その他の空港利用なら外貨宅配のマネーバンクが最安となり【手数料率2.9%】。

以上がまとめです。

ユーロで一番おすすめの、アコムACマスターカードの海外キャッシングの方法や注意点については、↓こちらの記事で解説しています。

セディナより得!!アコムACマスターカード海外キャッシング(ATM引出し)のコツ。為替レート/返済方法など

カード払いでおすすめのソニーバンクウォレット(=ソニー銀行のデビットカード)については、↓こちらの記事で解説しています。

ソニー銀行のデビットカードが海外で最強である3つの理由