海外34ヶ所調査。エポスカードの海外キャッシングと繰上げ返済のコツ

今まで13ヶ所の海外銀行ATMで、エポスカードの現地通貨引出し(=海外キャッシング)をしてきました。現地で感じたことなども含め、ここに注意点やポイントをまとめておきます。

海外キャッシングの準備と手続きの流れ

事前申し込みは不要。準備は特に必要なし

エポスカードの海外キャッシングですが、引出し時に暗証番号が必要なだけで、あとは特に、申し込みなどの準備は不要です。

海外旅行へ出発する前に、会員サイトの設定で海外キャッシングがちゃんと可能になっているかだけ確認しておきましょう。

海外キャッシング手続きの流れ

海外キャッシングの流れは①引出し②返済のみ

海外キャッシングの手続きの流れ
①引出し → ②返済(銀行引落しor繰上げ返済)

海外キャッシングの流れは、↑このような感じで、引出しして返済するだけ。毎月のカード引落し日に自動で引き落とされるのを待つのであれば、自分がやるのは、現地での引出しのみで終わりです(ただし、これだと支払い利息が多くなり、得ではありません)。

繰り上げ返済をすると得なのですが、繰り上げ返済の手続きが必要です(下で説明します)。必ず繰上返済しましょう。

エポスカードの海外キャッシングの疑問

海外ATMは日本語で使えるのか?

残念ながら、基本的には英語で使うことになります。ATMで日本語が使えたのは、私が経験したところでは、韓国、タイ、中国、台湾、香港の一部のATMだけでした。

英語でのATM操作方法は、慣れればそこまで複雑ではありません。

当サイトの「海外ATMの使い方説明」のカテゴリーの記事で世界のATMの操作方法を紹介していますので、旅行前に参考にしてみてください。

海外で引出し限度額(利用上限)は?

エポスカードが指定する「海外キャッシングの限度額」というのは、ありません。国内のキャッシング枠いっぱいまで使えます。

ただし、ATMが指定する引出し限度額があり、1回の限度額、1日の限度額もあります。これはATMによって違います。

大体ですが、1日に何十万円分も引き出すことは難しいことが多いです。

海外キャッシングでポイントは付くのか?

残念ながら、キャッシングではポイントは付きません。これは、日本でのキャッシングでも同じです。

学生や主婦でも海外キャッシングできるのか?

学生や主婦は海外キャッシングできるのか?

学生や主婦でもお持ちのエポスカードに「キャッシング枠」が付いていれば、海外キャッシングが可能です。

キャッシング枠は、基本的には、収入がある人に付くものです。でも、留学や海外旅行など、学生や主婦でも必要なときがありますよね。キャシング枠が付いていない場合は、対応方法は2つ↓。

学生でキャッシング枠を持っていない場合の対策
①エポスに電話してキャッシング枠を付けてもらえるように交渉する
②親や配偶者が持っているクレジットカードで家族カードを発行してもらい、その家族カード海外でキャッシングをする

②の方法では、エポスカードでは家族カードは発行していないことに注意してください。他のカードで発行することになります。海外キャッシングでの利用なら、手数料の少ないセディナカードがおすすめです。

海外キャッシングのやり方/ATM操作方法

実際に私がやってきた海外引出しの動画をいくつか貼っておきます。

台湾(台北)のATM

タイ(バンコク)のATM

中国(上海)のATM

韓国(ソウル)のATM

ご要望が多い韓国ATM、動画がなくてスミマセン!↓こちらの記事に写真で紹介しています。

韓国ATMの使い方(画像あり)2017年版

[注意]ATMで日本円か現地通貨を選ばされる場合

タイ バンコク サイアム商業銀行(Siam Commercial Bank)ATM

最近、たまにあるのが、↑こういう画面。覚えておいてください。日本円か現地通貨を選ぶ画面では、必ず、現地通貨を選ぶこと。日本円を選ぶとほぼ99.9%、損します。

英語の場合でも、画面に「JPY」と出てきたら警戒してください。「優遇レートで日本円に両替します」などの甘い言葉にダマされてはダメです。これはお店でカード払いするときも同じ。

この問題については、↓このページで詳しく解説しています。

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エポスカードの海外キャッシングは他のカードより安全

エポスカード海外キャッシング時に届くメール
エポスカードから海外キャッシング直後に届くメール

エポスカードの海外キャッシングは、引き出すとすぐにメールが届く、という点で、他のカードより安全です。もし不正利用されたときも、すぐ気づける、というのは大きなメリットです。

↑このメール、本当に、引出し直後に届くので、すごいですよ(笑)。

※ただし、私の経験では、国によってメールが届かない場合もある感じでした。

その他、海外キャッシングを安全に行う方法としては、↓これらの記事を参考にしてみてください。

海外で安全なATMと危険なATMを見分ける方法

【保存版】スキミング手口写真40枚とその防止対策

エポスカードの海外キャッシング手数料

気になる手数料(利息を含む)について、まとめておきます。

海外キャッシングの5つの手数料

海外ATM引出しの手数料
①両替手数料:Visa/Master/JCB/AMEXの両替レートの中に含まれている。通貨ごとに率が違う。
②海外ATM手数料:カード発行会社が取る(→取る会社/取らない会社一覧)。引出1万円超なら220円/回、1万円未満なら110円/回
③ATMオーナー手数料:銀行などATMの持ち主が取る(クレカは無料)。例 タイ220バーツ(約900円)
④利息、海外事務手数料:クレカは利息(1日約0.05%ずつ=繰上返済で減らせる)。デビット/プリカは海外事務手数料(3%など一定額=減らせない)
⑤繰上返済の手数料:国際電話代と振込手数料。ペイジー払い可能なアコムセディナエポスなら無料。

↑この①〜⑤の手数料は、↓こんな感じでカードによって取る取らないの違いがあります。

カードごとに取られる手数料は違う
カードごとの海外キャッシング手数料比較

↑これを見るとわかりますが、どのカードでも海外ATM引出しがお得なわけではないのです。デビットカードやプリペイドカード、一般的なクレカなどでは結構な手数料が取られます。アコムとセディナの2つが極めてお得であり、3番目にエポスという感じです。(参考記事:アコム解説ページセディナ解説ページ)

最新情報:セディナは、三井住友カードに吸収されました。システムも統合される2024年12月からはセディナでも②と⑤が有料になる可能性が高いです。ご注意ください。

↓5つの手数料をそれぞれ詳しく見ていきましょう。

①両替手数料

手数料の1つめが、両替手数料、つまり為替レートへの上乗せです。

よくニュースで出てくる「今日は1ドル140円」みたいなレート、あれは売り買いの上乗せナシの中間レートのこと。

クレジットカードの両替レートは、あのレートを基準に、VISA/マスター/JCBなどが独自の上乗せ分を加えて決めています。

その上乗せ率は、0.1〜1.5%くらいの間で通貨によって変わります。エポスカードはVISAなので、VISAが指定するレートで両替されます。VISAは以前は、他と比較するとレートが悪かったのですが、最近は改善され、Masterとほぼ同じになっており、VISAであることはデメリットではありません。

特に、MasterレートよりVISAレートが良いことが多い通貨、例えば、フィリピンペソや英ポンドなどは、エポスカードでの海外キャッシングはおすすめです。

海外で使うクレカは、VISAが良いかMasterが良いか、というのは、様々な側面があり、海外旅行者にとっては永遠のテーマ。最新の考察は、↓こちらの記事で紹介しています。

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JCB/VISA/Mastercard両替レート比較2023年8月版

②と③ATM手数料(2種類)

2種類の海外ATM手数料

2つの海外ATM手数料
②カード発行会社が取るATM手数料
③現地のATM所有者(銀行など)のATMオーナー手数料

②は、カード発行会社が取るATM手数料です。カード会社によって取る会社と取らない会社があります。(一覧はコチラ⇒詳細記事) エポスカードは残念ながらATM手数料を取る会社です。引出し金額が日本円換算で1万円以下なら110円(税込)、1万円超なら220円(税込)を、1回の引出しごとに取られます。

なので、エポスカードの海外キャッシングの場合は、少しずつ何回も引き出すのは損で、1回の引出し金額をできるだけ大きくしたほうが得ということになります。

③は、現地のATM所有者(銀行など)取るATM手数料。デビットカードなどでは取られるのですが、クレジットカードの場合は取られないことが多いです。なぜなら、クレジットカードでは「キャッシング=借金」であり、借金では「利息と決められたATM手数料以外は取ってはダメ」という決まりがあるからです。私も今のところ、エポスカードでの③のATMオーナー手数料は取られたことがありません。

④利息(金利)

手数料の4つめは、利息と海外事務手数料。クレカの場合は利息。デビット/プリカは海外事務手数料になります。

海外キャッシングの中で、利息は一番大きなコストなのですが、おそれることはありません。逆にメリットになります。なぜなら、デビット/プリカの海外事務手数料は一定で減らせませんが、クレカの海外キャッシングの場合は、利息を極限まで減らせるから。

では、利息を減らす方法を見ていきましょう。

エポスカードのキャッシングの場合、利息は、ATM引出しをした翌々日から1日1日利息が付きます。(通常のクレカだと翌日から利息がかかるので、1日分、エポスはトク)

海外キャッシングの場合、利息は毎日増えていく

1日1日、同じ額の利息が付くので、計算は簡単。エポスカードの一般的な利息は「年利18%」。それを365日で割るだけ。

18%÷365日=約0.05%

なので、毎日「引出し金額(=元金)の約0.05%の利息がつく」ということです。

1万円引出したなら、1日約5円。
10万円引出したなら、1日約50円の利息。

そして、クレジットカードは銀行引き落とし日が決まってますよね。利息は、ATM引出した日の翌日から銀行引き落とし日までかかります。大体、日数は30〜60日間くらい。1日0.05%なので、

0.05%×30日=1.5%
0.05%×60日=3%

30〜60日だと、約1.5%〜3%くらいの金利がかかる、ということになります。

で、それを、繰り上げ返済(=早めの返済)を使うと、利息が少なくなる、ということです。

↓次に繰り上げ返済を解説しましょう。

エポスカードの繰り上げ返済(早めの一括返済)

エポスカードで海外キャッシングした場合、そのままにしていると、ATM引出し日の翌々日から、銀行引落し日まで、30〜60日間くらい利息が付いてしまいます。

それを早めに返済するのが、繰り上げ返済。利息が少なくなるメリットがあります。

繰り上げて支払うことで利息を止めるのが繰上返済

ただし、繰上返済も変な方法で行うと手数料がかかり、損してしまいます。

特に、エポスカードでは、この繰り上げ返済で、非常にお得な方法があるので、↓それを見ていきましょう。

⑤繰上返済時の手数料

エポスカードの繰り上げ返済は3種類。1つは激安。2つはイマイチ

エポスカードの繰上返済は3種類あります。

エポスカードの繰上返済3種類
A. エポスに電話+振込
B. 月の請求額確定日まで待ってネット振込(ペイジー)
C. キャッシング分をリボ変更し、リボ増額にしてペイジー払い←おすすめ

Aの方法では、電話代と振込手数料がかかってしまうのでイマイチ。

Bの方法はペイジーを使うので振込手数料は無料なのですが、請求額確定日まで支払いできず、請求額確定日までの利息がかかる点がイマイチ(約20日分の利息)。

Cの方法が一番オススメです。ペイジー払いなので振込手数料は無料。しかも、海外キャッシングが明細に反映された直後から返済が可能。VISAは明細への反映が早いので、私がやったときは利息ゼロでの返済ができたこともありました。

おすすめのCの方法については、↓こちらの記事で詳しく解説しています。

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エポスカードの海外キャッシングを最もお得にする方法

エポスカードでの海外キャッシング結果

実際に、海外でエポスカードを使って海外キャッシングをしたときの手数料率を一覧にしておきます。手数料率は、ATM手数料も含めて計算しています。

エポスカード海外キャッシングの手数料率
●2023年10月台湾(台湾ドル)  23.8%
●2023年7月タイ(バーツ)    5.9%
●2020年2月フィンランド(ユーロ) 4.9%
●2020年2月スウェーデン(クローナ) 7.54%
●2020年2月ノルウェー(クローネ) 5.4%
●2020年2月イギリス(ポンド) 4.1%
●2020年2月スイス(フラン) 5.6%
●2019年7月フィリピン(ペソ) 1.5%
●2019年7月インドネシア(ルピア) 1.4%
●2019年7月台湾(台湾ドル) 31.3%
●2019年6月タイ(バーツ) 1.3%
●2019年4月ソウル 13%
●2019年4月台北 32.5%
●2019年1月ソウル 1.6%
●2018年12月珠海 8.03%
●2018年12月マカオ 9.4%
●2018年12月香港 9.5%
●2018年10月釜山 12.2%
●2018年7月マニラ 9%
●2018年6月マニラ 11.8%
●2018年6月台北 30.7%
●2018年6月香港 9.3%
●2018年5月ハワイ 6%
●2018年4月マレーシア 9%
●2018年1月ローマ 0.74%
●2018年1月パリ 1.48%
●2017年12月ベルリン 3.53%
●2017年10月上海(2) 7.16%
●2017年10月バンコク 4.29%
●2017年10月台北 3.69%
●2017年10月マレーシア 9.55%
●2017年10月上海(1) 7.27%
●2017年9月ベルリン 3.20%
●2016年11月シンガポール 5.54%
●2016年11月ベトナム 2.66%
●2016年11月韓国ソウル 12.45%
●2016年10月香港 10.58%

↑やはり、ATM手数料が大きく足を引っ張ってますね。。。

私の場合、調査のために1回に引き出す額が少額なので手数料の比率が多くなってしまうのが原因です。手数料「率」で計算しているので、ATM手数料が定額で必ずかかるエポスカードは、引出し金額が少ないときは、結果が悪くなっています。特に10%以上のときは、引出し金額が少なかったと思ってください。

たとえば、ATMの引出し上限額(ATMによって額は違う)で引出した場合は、↓こんな感じでかなり減ります。

エポスカード海外キャッシングの手数料率
右の数字は、ATMの引出上限額を引出した場合
●2023年10月台湾(台湾ドル)  23.8% → 0.29%
●2023年7月タイ(バーツ)    5.9% → 0.74%
●2020年2月フィンランド(ユーロ) 4.9% → 0.75%

↑エポスカードの海外キャッシングは使い方次第でかなりおトクになることがわかると思います。エポスは1回をできるだけ多く引き出すことがお得というのは覚えておいてくださいね。

まとめ

エポスカードの海外キャッシングと繰上返済のポイントをまとめておきます。

エポスカードの海外キャッシング
●事前手続きは特にナシでできる
●引出し後すぐにメールが届くので安全
●手数料率は、通常約5%、繰上返済時約1%
●繰上返済するなら日本の空港での両替よりおトク
●ただし、アコムやセディナカードには負ける(ATM手数料がかかるので)
●繰上返済するならリボ変更してペイジー払いがおトク

という感じです。

エポスカードは付帯する海外旅行保険は、かなりおトクなカードなので、海外旅行には持っておきたいカード。海外キャッシングに関しては、アコムをメインとして、エポスをサブとして使うのは大いにアリだと思います。私も実際にそういう使い方をしていますし。(参考記事:エポスカードの海外旅行保険)

エポスカードで海外キャッシングするぞ!という人は、↓こちらのエポスカードの繰り上げ返済方法の記事もご覧ください。

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