香港ドル両替調査、また行ってきました!
2015年調査、⇒2017年調査、2018年調査と続き、今回2019年版として、4回目の調査です(調査は2018年12月)。
前回2018年6月は、セディナカード(マスター)の現地ATM引き出しと重慶マンションが1位でしたが、さあ、今回はどうでしょうか?
今回は、セディナより良さそうな新カードも投入。結果はどうなるのか。
さっそく見ていきましょう!
基本:香港ドルの紙幣と硬貨
●紙幣は6種類
1000, 500, 100, 50, 20, 10ドル
●硬貨は7種類
10, 5, 2, 1ドル、50, 20, 10 セント
現金を持つ場合は、500ドル札以上の大きい札は使えない場所(MTRの券売機など)が多いので、100ドル札以下が便利。
香港ドルレートとチャートを知るにはGoole検索が一番簡単
香港ドルレートを調べる一番簡単な方法は、Google検索で「1香港ドル 円」と検索すること。そうすると、過去のチャートとともに現在の香港ドルのレートが出ます。
↑チャートを見ると、
ことがわかります。香港の物価
「香港の物価は高い」と言われますが、旅行者にとってはホテルが高いだけで、
です。高級レストランと、コーヒーだけは高いですけどね。↓この物価情報を見るとわかるのですが、基本的には、香港ドル現金は少なめで大丈夫。高価なものは、大体カード払いができますしね。
交通費は安い
●MTR(地下鉄)の1区間 4香港ドル
●バス初乗り 3.5香港ドル
●トラム(路面電車) 一律2.4香港ドル
●香港島と九龍間のフェリー 1等席2.7(休日3.7) 2等席2.2(休日3.1)
●オープントップバスツアー(2時間半) 260香港ドル
●タクシー初乗り 22香港ドル
(トランクへの荷物$5/1個、トンネル通行料は別料金)
●空港〜香港市内バス片道 30〜40香港ドル
●空港〜香港市内特急 片道 約100香港ドル
飲食は、ローカルは安く、高級店は高い
●スタバ トールラテ 34香港ドル(2017年世界2位)
●ペニンシュラホテルのアフタヌーンティー2人分 668香港ドル
●レストラン 100〜200香港ドル
●マクドナルド ビックマック 18香港ドル(日本より安い)
●カフェでマンゴープリン 20〜30香港ドル
●エッグタルト1個 約10香港ドル
●ミルクティー 20香港ドル
●ローカル食堂やフードコート 1食20〜50香港ドル
●飲茶1皿 50〜250香港ドル
●ローカル飲茶1皿 20香港ドル
●ペットポトルお茶 約10香港ドル
●青島ビール350ml缶 7〜9香港ドル
●カップラーメン 7〜9香港ドル
●コーラ500ml 7香港ドル
●マッサージ(ローカル店) 1h 250香港ドル
では、現地調査の結果を見ていきましょう!
現金両替調査。10軒の銀行&両替所を比較
まずは現金両替です。今回の調査は、
●日本の空港(中部空港)2行
●香港空港1店舗
●重慶マンションで7店舗
で行いました。
2017年に香港の街の両替所を中心に調査し、「重慶マンションが一番レートが良い」ということがわかり、2018年に重慶マンションで20店舗のレートを調査し、重慶マンションは1階の中央階段付近と2階の両替所が特に安いことがわかりました。
なので、今回の調査はメインを現地ATM引き出し調査にしており、両替所の数は少し少なめになっています。
まず結論(現金両替編)
結論から言うと、(ただし、現地ATM引き出しを含めると、そちらのほうがお得になります。それは下で解説します)
手数料の上乗せ率は0.16%でした。基準レートは、その時間ごとのyahoo.comのレートを利用
最近の調査では、時間が違うものを公平に比較するために「手数料上乗せ率」で計算しています。上乗せを算出するための基準レートは、そのつど、Currency+というアプリから、yahoo.comファイナンスのデータを取っています。
日本の空港での香港ドル両替は約17%の上乗せで損
中部国際空港(セントレア)の香港ドルの両替レートの手数料上乗せ率は、↓こんな感じ。
●トラベレックス 17.0%
※三菱UFJ銀行は早朝で閉まっていました
1万円を両替すると、手数料が約1700円と高すぎです(涙)。
以前に、成田/関空/セントレア 空港で外貨両替が得な通貨とダメ通貨という記事で書いたのですが、日本の空港のレートは、まるで裏で相談でもしているかのように、通貨ごとの手数料率に変化がないんです。↓こんな感じ。
↑見るとわかるように、香港ドルは日本で両替すると損な通貨。定点観測しているとわかるのですが、香港ドルへの手数料上乗せ率は約16%で長らく変わっていません。安くしようという店が出てこない、っていうのは、ほんと、どういう事情なんでしょうね。(関空は少しマシですが)
三菱UFJ/みずほ/三井住友の香港ドル両替もダメ(2019年6月調査)
2019年6月に、成田/羽田/関空/中部空港の香港ドルレートを一斉調査調してみたのですが、やはり日本の空港での香港ドル両替はダメ。
三菱UFJ/みずほ/三井住友/りそな銀行などメガバンクなら良いかと思いきや、逆にメガバンクはレートが悪かったです。
成田/羽田/中部空港では、手数料率17%以下はナシ。
関空は少し良く、紀陽銀行、池田泉州銀行、関空直営両替所の3つが約13%でした。(それでも高いですよね…汗)
香港空港での香港ドル両替は約5%の上乗せ
香港空港に到着して、預け荷物を受け取った後、すぐにある両替所です。大きく書いてませんでしたが、中国銀行(香港)がやっている両替所みたいです。
1万円を両替すると、手数料488円。日本の3分の1ですが、まだ高いですね。
香港の街の両替所(前回調査から)
今回は、香港の街の両替所のレート調査は行わなかったので、前回調査のときに分かった注意ポイントだけ書いておきます。
見分けポイント:ダメな店はレート画面が黄色
多くの両替所を見ていて気づいたことがあります。それは、↑この写真のようにレート画面が黄色の店はレートが悪いということ。
香港の街の調査では前から、「香港の街の両替所って、少数第5位までピッタリ同じレートの店がたくさんあるな。なぜ?」とは思っていたんです。
それで分かりました。この黄色の画面は、ウエスタンユニオン(WESTERN UNION)という海外送金サービスの会社の提携店である印。よく見ると画面にウエスタンユニオンのマークが入ってますね。
今までの経験上、この黄色いウエスタンユニオンのレート表だと、非常にレートが悪いです。見つけたときは注意してください。
ちなみに、重慶マンションの最も入口に近い両替所5軒も、このウエスタンユニオンの悪いレートの店です。(しかも黄色レート画面じゃなくしている店もあるので、たちが悪い)
では、次、本命の重慶マンションに行ってみましょう。
重慶マンションの両替所は、やはり安い
重慶マンションは、チムサチョイの↓ココにあります。
重慶マンションの両替所は、前回調査でわかった格安両替所がかたまる場所を中心に、7店の両替所のレートを調べてみました。
↓場所ごとに分けてみました。
重慶マンションの格安両替所7店のレート比較2019
●[2F]Pacific
●[2F]Galaxy 0.67%
●[2F]Singh 0.82%
●[1F奥]FRANKI
●[1F奥]堅成 0.53%
●[1F奥]MIL WEALTH 0.67%
●[1F入口]UK 0.38%
●[1F入口]最も入口付近5軒は、10%以上取るので注意
↑前回に引き続き、2階の最安両替所Pacificが敗北!
今回も、
最も入口寄りの高い店5軒を除外して、1万円を両替したときの手数料は、16円〜82円。やっぱり安いです、重慶マンションは。
最安両替所FLANKIの場所
今回、最安レートだった両替所FLANKIは、↑ここにあります(緑色0.16%の店)。入口をまっすぐ進み、中央階段の手前で左への通路を見ると、左側にある店です。
遠目で見たFRANKI両替所の店舗は、↓こんな感じ。
重慶マンション2階はPacific以外はダメ
今まで、重慶マンションの両替所調査では、
2017年調査: 1階より2階の3店すべてレートが良かった。
2018年6月調査: 2階でレートが良いのはPacificだけ。
2018年12月調査: 2階でレートが良いのはPacificだけ。
という感じで、2階のPacific以外の2店は、格安店ではなくなってしまったみたいです。
重慶マンションは1階にレートの良い店が広がり中
2階の両替所のレートがイマイチになったぶん、1階にもレートの良い店が広がってきています。
↓変化
↑前回2018年6月の調査ではレートがイマイチだった、1階入口近くの「UK両替所」は、今回、なかなか良いレートでした。
あやしい雰囲気があって、奥まで入りにくい重慶マンションですが、入口近くにレートの良い両替所が増えていくと、少し使いやすさもマシになりますね。
香港ドル両替所調査(現金両替編)でわかったこと
とりあえず、現金両替だけで、ここまでの調査でわかったことをまとめておきます。
●日本の空港の両替レートは約17%と悪い。
●香港空港の両替レートも約5%と良くない。
●香港での現金両替は、最強は重慶マンション(重慶大廈)。
●ただし、重慶マンション入口5軒のレートは最悪
●最も良いのは重慶マンション1階奥で0.16%
今回も重慶マンションのレートの良さはすごい。。1万円両替しようとすると、日本の空港だと手数料で1700円取られるのが、重慶マンション最安店なら16円。100倍以上の差です(笑)。
あ、でも、まだATM調査がありますからね。
重慶マンションはお得なものの、少々カオスな雰囲気で、行くのに抵抗がある人も多いと思います。
ATMでもっとお得に引き出しできれば、最高ですよね。
↓次、ATM調査です。
香港ドル両替調査(現地ATMで海外キャッシング編)
今回の香港での調査では、4枚のカードで、5種類の香港ドル購入方法を比較しました。重慶マンションの最安値「手数料0.16%」より安いものが出てくるでしょうか!?
調査したカード4枚と、5種類の方法とはコレ↓
●エポスカード(VISA)でペイジー繰上返済
●エポスカード(VISA)で繰上返済なし
●ジャックス横浜カードJCB
●セディナJiyu!da!(マスター)でペイジー繰上返済
●アコムACマスターカードでペイジー繰上返済
今回はデビットカードは無し。前回調査、前々回調査もそうでしたが、デビットカードではクレカには勝てないから不採用としました。
今回は、アコムACマスターカードが新登場。セディナ同様、ネットから、繰上返済操作ができる&ペイジー払いで振込手数料も無料、ということで、期待が高まります。
調査は2018年12月3日、エアポートエクスプレスの九龍駅の改札を出てすぐにあった恒生銀行ATMで、海外キャッシングを行いました。
香港現地ATM引出し(海外キャッシング)の結果
↓こちらが海外キャッシング@香港の調査結果です。上乗せ率はATM手数料も込みの数字です。
●セディナmaster[繰]
●ジャックス横浜JCB 1.59%
●エポスカードVISA[繰] 9.45%
●エポスカードVISA 10.35%
※[繰]は繰り上げ返済したという意味です。
なんと!アコム、驚きの手数料ゼロです(というかマイナスです)。
なんとアコムは即時反映で、即日返済=利息ゼロ返済が可能
アコムACマスターカードを初めて使ったのですが、なんと、海外ATMで引き出し直後に、利用データ反映がされ、即返済が可能でした。(普通のクレカは最短でも3日ほどかかる)
キャッシングでは、利息がかかるのは翌日からですので、つまり、ATM引き出ししたその日に返済すれば、利息ゼロで返済が可能。なんともスゴいカードです。詳しくは、こちらの記事で。⇒アコムACマスターカードでの海外キャッシング
香港ドル外貨両替調査(海外キャッシング編)でわかったこと
香港現地ATM引出し(海外キャッシング)でわかったことをまとめます。
●アコム引き出し+繰上返済で、手数料ゼロで外貨両替できた
●海外キャッシング、
●国際ブランド比較では、マスター = JCB > VISA
●アコムは、マスターのレートより良い
●クレカ海外キャッシングは繰上返済しないと、かなり損
●繰上返済しないならジャックスはお得
という感じです。
安全面を考えてもATMの海外キャッシングがおすすめ
これは前回も書いたのですが、もう一度書いておきます。
やはり、「ATMの海外キャッシングは安全だな」というのは、今回も感じました。カオスな重慶マンションで周りの視線を気にしながら、お札の枚數が合ってるのか不安になりながら両替するのは、やっぱり不安。女性だとビルに入るのすら不安かもしれません。
一方で、街の両替所のレートは、香港空港の銀行よりレートが悪いところが頻繁にあるので、これもおすすめできません。
その点、海外キャッシングは、安全そうなATMさえ選べば、ごまかしも無いので、安全ですしね。
ATMで「通貨を選んでください」の表示が出たら、現地通貨を選べ
前回のATM調査で出た、↓この画面。今回の、恒生銀行ATMでは出ませんでしたが、中国銀行ATMでマスターカードを使うと出るので、注意してください。(前回、永隆銀行のATMでは出ず。やはり、ATMによって変わる模様)
●(左)Charge My Account in HKD
●(右)Charge My Account in Home Currency
↑この2択を迫られます。どちらを選ぶと得か、わかりますか?
正解は、香港なんだから選ぶべきは、HKD(香港ドル)。そのほうがお得なレートになります。
この悪質レート提示ATMについては、こちらの記事で解説しています。(⇒記事:極悪レートの海外ATM増加中。海外キャッシングで注意するポイント)
まとめ:おすすめお得な香港ドル両替方法2019はコレ!
今回調査した全15の方法をランキングにしてみます。↓このような結果になりました。
アコムACマスターで引出し+繰上返済 -0.06%
重慶マンション1階奧FRANKI両替所 +0.16%
重慶マンション2階Pacific両替所 +0.24%
なんとセディナ敗北。
4位以下のランキングは↓こうでした。
●セディナmaster[繰] 0.35%
●[1F入口]UK 0.38%
●[1F奥]堅成 0.53%
●[1F奥]MIL WEALTH 0.67%
●[2F]Galaxy 0.67%
●[2F]Singh 0.82%
●ジャックス横浜JCB 1.59%
●香港空港の中国銀行 4.88%
●エポスカードVISA[繰] 9.45%
●エポスカードVISA 10.35%
●[日本]セントレア直営両替所 16.7%
●[日本]トラベレックス 17.0%
●香港の街の両替所の多く 約10%
●重慶マンションの入口5軒 約10%
●香港の街のレートが良い両替所 約1%
という感じなので、目安にしてくださいね。
1位と最下位を比較すると、10万円分両替した場合、手数料の差は1700円でした。
↓ポイントをまとめておきます。(以前の調査でわかったポイントも加えてあります)
●
●カードは繰上返済が簡単なアコムが一番お得(セディナも悪くない)
●国際ブランド比較は、マスター = JCB > VISA
●アコムは、セディナカードのマスターカードレートより良かった
●クレカ海外キャッシングは繰上返済しないと、かなり損
●繰上返済しないならジャックスはお得
●ATMで「通貨を選んでください」の表示が出たら、現地通貨(=香港ドル)を選ぶこと
●現金両替するなら重慶マンションの1階階段付近の店で
●日本の空港の両替レートは悪い
●街の両替所は玉石混交。良い店も重慶マンション下位レベル
●街の両替所で、両替レート画面が黄色い店はレートが悪い
という感じでした。
2019年の香港では一番お得なのは、新登場のアコムACマスターカードでのATM引き出し(海外キャッシング)+繰り上げ返済でした。
アコムの海外ATMの使い方に興味ある方は↓こちらの記事を参考にしてくださいね。
以上、香港ドル両替比較2019でした!!