お得なスイスフランの外貨両替方法のまとめ記事です。空港、両替所、外貨宅配、ホテル、カード払い、現地ATMなど、27の両替手段を比較。特に、現地ATM調査は、2020年2月に、4枚のカードで同じ金額で同時にATM引出しを行い、徹底調査しました。
★まず結論。スイスフランお得な外貨両替ランキング
まず結論から。
スイスフランの外貨両替方法は、
日本で両替できる場所
●日本の外貨宅配
●日本の空港
●日本の両替所
現地で両替できる場所
●スイスの空港の両替所
●スイス現地の両替所・銀行
●クレカなどで現地ATM引き出し
●現地でカード払い
などがあります。
今回は、27の方法を調査。すべての手数料を含めた「手数料率」で比較してみました。お得な順に並べると、↓こうです。
スイスフラン外貨両替方法お得さランキング
※「手数料率1%」とは、1万円の両替で100円の手数料という意味。手数料率は少ないほどお得になります。
アコムACマスターカードで海外キャッシング(=現地ATM引き出し)&ペイジー繰り上げ返済
⇒解説はこちら
セディナカードJCBで海外キャッシング&ペイジー繰り上げ返済
⇒解説はこちら
ソニーバンクウォレット(=ソニー銀行デビットカード)でカード払い
⇒解説はこちら
4位
セディナカードmasterでATM引出し&繰上返済
【手数料0.8%】⇒解説はこちら
5位
エポスカードでATM引出し&繰上返済(1000フラン引出し時)
【手数料0.9%】⇒解説はこちら
6位以下は、ガクンとお得さが減り、2%以上の手数料となってしまいます。
↓こうなりました。
※リンクはそれぞれこの記事の中の解説に飛びます。「ス」はスイスでの両替手段、「日」は日本での両替手段を表しています。
ス【手数料2.2%】Money&Com両替所(ジュネーブ)
(⇒現地両替所の解説はこちら)
ス【手数料2.5%】アメックスでカード払い
(=一般的なカードでのカード払い)
ス【手数料2.7%】LYLAND両替所(ジュネーブ)
ス【手数料2.7%】yallo両替所(ジュネーブ)
ス【手数料2.7%】CHANGE LEMAN両替所(ジュネーブ)
ス【手数料2.7%】G.F.C.S.A.両替所(ジュネーブ)
ス【手数料3.6%】Change Rousseau両替所(ジュネーブ)
日【手数料3.6%】マネーバンク外貨宅配←日本最安
日【手数料3.9%】関西空港直営両替
日【手数料4.3%】セントレア直営両替
日【手数料4.4%】成田空港GPA両替
日【手数料4.4%】GPA外貨宅配
日【手数料4.5%】JTB外貨宅配
ス【手数料5.4%】UBS銀行
ス【手数料5.6%】エポスカードで20フランATM引出し(繰)
日【手数料5.8%】外貨両替ドルユーロ外貨宅配
日【手数料6.8%】セントレアTravelex
日【手数料6.9%】Travelex外貨宅配
ス【手数料7.9%】エポスカードで20フランATM引出し(繰ナシ)
日【手数料8.6%】J・market外貨宅配
ス【手数料15%】ジュネーブ空港Global Exchange両替所(税関後)
ス【手数料21%】ジュネーブ空港Global Exchange両替所(税関前)
※新生銀行、大黒屋、LINE Pay外貨両替は、スイス・フランは取扱なし。
※「手数料率1%」とは、1万円の両替で100円の手数料という意味。手数料率は少ないほどお得になります。
損しないスイス・フラン両替の基準としては、「総手数料率2%以下なら得、3%以上の両替手段は損」と言えますね。
ざっくりと手段別に並べると、↓こうなります。
スイスフラン両替手段別ランキング
①クレカなどで現地ATM引き出し
②現地でカード払い
③スイスの両替所
④日本の外貨宅配
⑤日本の空港
⑥日本の両替所
⑦スイスの銀行
⑧スイスの空港の両替所
× LINE Pay外貨両替は取扱い無し
絶対に両替しちゃダメなのは、スイスの空港、現地スイスの銀行、日本の両替所、ですね。
ちなみに、一番お得な手段と最下位を比較すると、3万円分の両替で6,240円の差になります。
[調査方法]手数料率は「その日、その時間の中間レートから何%上乗せされているか」を調査
違う日付・時間のレートを比較するために、Yahooなどのニュースサイトの中間レートの値を取り、「中間レートから何%上乗せされているか」を調べて比較しました。
中間レートとは、売値と買値の中間のレートです。
中間レートは、旅行中はスマホのアプリで調べるとラクです。私は最近は「Currency+」というアプリで調べています。
[コツ]必ずその時点の中間レートを確認してから外貨両替すべき
外貨両替するときは、必ずその日の中間レートを確認してから外貨両替するようにしましょう。
「両替所で騙されて損した」みたいな話はよく聞くと思います。ですが、最近、両替所だけではなく、ATMでも意味不明な高いレートでお金を出してくるATMがあります。(ジュネーブ空港のUBS銀行ATMでも、そんな悪質レートが表示されます。最近、世界中で徐々に増えている感じがします)
でも、安心してください。
参考記事:極悪レートの海外ATM増加中。海外キャッシングで注意するポイント
なので、ATMで下ろすにせよ、両替所で外貨両替するにせよ、必ずその時点の中間レートを確認してから外貨両替することをおすすめします。
★おすすめのスイスフラン両替方法
スイスフランの一番お得な両替方法はアコムACマスターカードでのATM引き出し
スイスは、カード払いできる店が多いです。なので、スイスでは、現金は最小限にして、カード払いできる店ではカード払いするのが防犯上も良いですね。
は↓こうですね。
●現金はアコムACマスターカードで必要な分だけATM引き出し
●カード払い可能ならソニーバンクウォレット(=ソニー銀行のデビットカード)でカード払い
海外の特に観光地では、盗難の恐れがあるので、余分な現金は持たないほうが安全です。なので、↑このスタイルをおすすめします。特にヨーロッパはスリ被害が多いですしね。
アコムACマスターカードなら、両替レートも良いことが多いです。しかも、ATM引き出し直後にスマホから【無料で】繰り上げ返済できるので【利息ゼロ】で両替が可能です。(日本時間のその日のうちに返済すれば利息ゼロです)
実際にスイスでの調査結果で一番お得なデータが出ているので、ぜひ見てみてください。(スイスでのATM引き出し調査結果はこちら)
スイスのATMは24時間利用可能で、空港にも街中にもあります。街で探すときは、Googleマップで「ATM」で検索できます。
普通のカードで現地ATM引出しは【3%の損】
現地ATM引き出しは、よくある普通のクレジットカードで繰上返済しない場合は、あまりお得ではないので注意が必要です。
現地ATM引出しでお得なアコムのカード、もしくはセディナのカードを持っていない場合、ATM引き出し後、繰り上げ返済せず、月々の銀行引き落としで返済する形だと【総手数料率3.0%】となり、あまり得ではありません。(スイスでのATM引き出し調査結果はこちら)
さらに、エポスカードや楽天カード、三井住友カードなどの海外ATM手数料を取るカードだと、ATM引き出しのたびに毎回110円や220円が取られるので、もっと手数料率は悪くなりますし(参考:海外ATM手数料を取るカード一覧)、クレカ以外のデビットカードやプリペイドカードの場合は、海外ATMオーナー手数料を取られるので損です。
カード払いでお得なのはソニーバンクウォレット
海外でのカード払いは普通は損です。理由は、約2%の「海外ショッピング手数料」がかかるから。さらに、そこにVISA/Master/JCBなどのレート上乗せが加わり、【総手数料率2.5%以上】になるのが普通です。
一方、その重荷となる
2020年2月に実際にスイスで使ってみたところ、【0.7%】の手数料だけで使うことができました。
スイスでのカード払いに関しては、↓下のこちらで詳しく解説しています。
スイスでの現金両替は最安でも【手数料率2.2%】と高い
「現地ATMも使いたくない、カード払いもしたくない」という現金両替派の人の場合、一番お得な両替手段は、スイス現地のお得な両替所での両替です。
ただ、その日その日で最安店は違いますし、仮に、その日、一番お得な両替所を見つけることができても、スイスの現地両替所はそんなにお得ではなく、最安レベルのレートの店でも総手数料率は2.2%です。(下に解説)
そして、両替所は、安い店を探す手間と交通費もかかります。スイスでは、わざわざ最安店を探すまでのお得さはないです。
日本でスイスフランを受け取りたい人は【3.6%の損】
「どうしても日本でスイスフランを受け取っておきたい」という人もいるでしょう。そういう人は、外貨宅配のマネーバンクさんがおすすめ。スイスフランの外貨宅配サービスでは、一番お得な【手数料率3.6%】だからです。解説は下のここでしています。
日本で、マネーバンク外貨宅配の次にお得なのは、日本の空港での両替です。関西空港が最安で【手数料率3.9%】。成田空港やセントレアだと【手数料率4%以上】になってしまいます。(下で解説)
スイスフランのお得な両替方法の結論は、以上です。
では、いろいろな両替方法の解説の前に、スイスフラン両替の基礎知識を紹介しておきます。
スイスの通貨、フランとは
ユーロはスイスでは使えない
スイスはEUに加盟しておらず、スイスではユーロは使えません。使えるのはフランだけです。
2017年以降、レートは約110円
スイスフランのレートは、Google検索で「1フラン 円」と検索すると出てきます。Googleでは↑このように過去のレートも見れます。
スイスフランのレートは、2017年から1フラン=約109〜115円くらいなので、
と良いでしょう。スイスのお札と硬貨
スイスフラン(pound)は、一文字だと「₣」。3文字表記だとCHFです。その他、「Fr.」や「SFr.」と表記されることもあります。
フラン札は、↓この6種類。
1000フラン (約11万円)
200フラン (約2万2,000円)
100フラン (約1万1,000円)
50フラン (約5,500円)
20フラン (約2,200円)
10フラン (約1,100円)
ATMで出てくるお札は、20、50、100、200フラン札です。高額紙幣は日常的にあまり使われていません。ATM引出しをするときは、使いやすい20フラン札が多く出てくるようにすると、あとがラクです。
コイン(硬貨)は、↓この7種類です。
5フラン
2フラン
1フラン
1/2フラン
20ラッペン(サンチーム)
10ラッペン(サンチーム)
5ラッペン(サンチーム)
※100ラッペン=1フラン
※ラッペンはドイツ語、サンチームはフランス語
フランの補助通貨はラッペン(サンチーム)。
では、いよいよ、外貨両替の解説に入っていきます!
【手数料0.2%〜】★スイスATMでの海外キャッシング
では、まず最初の両替手段として、最もお得な、スイス現地ATMでの海外キャッシングを詳しく解説します。
まず、銀行などの海外ATMの所有者が取る「ATMオーナー手数料」は、クレジットカードでの海外キャッシングの場合、取られません(デビットカードや海外プリペイドカードだと取られるので注意)。なので、
そして、クレカなら「ATMオーナー手数料」が取られないということは、ATMごとの違いが無いので、どのATMを使っても同じということになります。
なので、今回、2020年2月のスイスでの現地ATM調査は、旅行者が一番使いやすい場所と思われる、現地空港のUBS銀行のATMで行いました。
(UBS銀行のATMも悪質レートが表示されます。ですが、悪質レート回避策があるのでご安心を。ちなみにジュネーブ空港のATMはUBS銀行のATMだけです)
同じ時間帯に、連続して4枚のカードでATM引出しを行い、データを取りました。
手数料率は、利息やATM手数料など全て含めた「総手数料率」で算出。総手数料率が小さいほうがお得なカードという意味です。
↓これらを見ると、アコムとセディナが圧倒的にお得なことがわかると思います。
【手数料0.2%】アコムACマスターカード(繰)
【手数料0.4%】セディナカードJCB(繰)
【手数料0.8%】セディナカードmaster(繰)
【手数料0.9%】エポスカードで1000フランATM引出し(繰)
【手数料5.6%】エポスカードで20フランATM引出し(繰)
【手数料7.9%】エポスカードで20フランATM引出し(繰ナシ)
※(繰)マークは繰り上げ返済したもの。(繰ナシ)は繰上返済なし。繰上返済は、ペイジー払いで振込手数料無料で返済が可能な、アコム、セディナ、エポスの3カードでのみ行った。他のカードは、繰り上げ返済に電話代&振込手数料がかかるので行わず。
※エポスカードは1回の引き出しにつき、1万円未満は110円、1万円以上は220円の海外ATM手数料を取り、引出し金額が少ないと手数料率も多くなるので、ATM引き出し最大額と最少額を記載。(エポスカードの詳しい解説は下のこちら)
スイスATM引出し(=海外キャッシング)の結論
スイスATM引き出し(=海外キャッシング)の結論としては、↓こうです。
● 【手数料は0.2%】
●スイスではアコムとセディナJCBが良い
●国際ブランドのレートは良い順に、アコム=JCB>Master>VISA
●アコムのレートは同じMastercardの中でも少し良い
●スイスフランはJCBのレートが良い
●一般的なカードでATM引き出し後、繰上返済ナシで毎月の銀行引き落としまで放置の場合は、約【手数料率3.0%】になり、お得とは言えない。
●海外ATM手数料を取るカード(エポス、楽天、三井住友など)は少額引き出しだと損
●ATMオーナー手数料はスイスでは取られない
●どの銀行ATMでも手数料は同じなので安全な場所のATMを選ぶべき
↓下に、くわしく解説します。
アコムとセディナどちらが良いか?⇒アコム
海外キャッシングでお得な、アコムACマスターカードとセディナカードですが「どちらが良いか?」というと、スイスではアコムの勝利。理由は、↓こちら。
●同じMastercardでも、アコムのレートはセディナより良い
●アコムはATM引き出し直後に、すぐ繰り上げ返済ができる
↑やはり、ATM引き出し直後にスマホから返済ができるアコムは便利です。レートもセディナJCBと同じで最高レベル。セディナJCBは繰上返済ができるのが約3日後なので利息が必ずかかってしまいます。その分だけアコムが有利ですね。
やはり、アコムは、韓国以外の国では一番お得ということがわかりました。
↓参考記事
その他、スイスのATMに関して、スイスのATM利用時の手数料など、細かい解説は下のQ&Aで解説しています。
では、次、アコム&セディナJCBのATM引出しの次にお得な結果を出した「ソニーバンクウォレットでのカード払い」の解説にいってみましょう!
【手数料0.3〜5%】スイスでカード払い
スイスでのカード払いで一番お得だったソニーバンクウォレットの解説の前に、まずは、基本的な解説として、スイスでの「カード払い」について。
カード払いは多くの場所で可能。暗証番号必須
スイスでは、カード払いできる場所は多く、便利です。駅の券売機などでもカード払いが可能です。
ただし、カード払いは、ヨーロッパの他の国と同じようにICチップ付きカードが必須。そして です。スイス旅行前に、ICチップ付きカードとカードの暗証番号は、忘れずに準備しておきましょう。
海外でのカード払いは日本のカード払いより損
「外貨両替なんて、いちいち面倒。全部カード払いすればいいじゃん!ポイントも付くし」と考える人もいると思います。
でも、実は、海外でのカード払いは、日本で使うより損なんです。理由は、日本ではかからない2つの手数料がかかるから。
実際に、スイスで日本のクレカ払いをした場合を例に、考えてみましょう。
スイスでのカード払いの手数料①と②
では、スイスでのカード払いにかかる手数料を見ていきましょう。
海外で、日本のカードを使ってカード払いをしたときは、一括払いだったとしても、↓この2つの手数料がかかります。
●海外ショッピング手数料 1.6%〜5%
●外貨両替手数料(両替レートへの上乗せ) スイスフランは約0.5%
(2020年1月のデータ)
↓それぞれ見ていきます。
①海外ショッピング手数料
海外ショッピング手数料は、1.6%〜5%と、カードごとに違います。一覧表はこちら。
この海外ショッピング手数料が、ソニー銀行のデビットカード「ソニーバンクウォレット」だと安いんです。指定10通貨(スイス・フランも対象)だと、なんと【0%】。
比較すると↓こういう感じ。
●ソニーバンクウォレット 【0%】
●クレジットカード【1.6%〜2.2%】
●イオン銀行デビット【1.6%】
●デビットカードやプリペイドカード【2.5%〜5%】
②外貨両替手数料はJCB、VISA、Mastercardの順で良い
外貨両替手数料は、国際ブランド(VISA/master/JCB/Amex)ごとに違います。スイスフランでは、↓こういう順番です。AmexとJCBはレート非公開なので掲載ナシ。(ソニーバンクウォレットはVISAが付いていますが、指定10通貨ではソニー銀行レートを採用できるので、比較のため、一緒に掲載しておきます。)
(2020年2月8日のデータ)
●JCB 0.2%
●Mastercard 0.6%
●VISA 0.7%
(ソニー銀行 0.4%)
↑JCBは、この日はレートが良かったのですが、レートが公表されていないので、いつも良いかどうかは不明です。VISAとマスターの公表レートを見るとは、1月の平均が、マスター0.45%、VISA 0.51%なので、ほぼ一致しています。
JCBはレートが良くても、JCBが使えない店がちょくちょくあるのが難点ですね。ATMならJCBでもほぼ使えるのですが。
カード払いは、もらえるポイントの分おトク
カード払いの場合は、海外では手数料が取られてしまうのですが、ポイントがもらえる分は得です。カード払いで獲得できるポイントは、
●普通のカードで0.5%
●お得なカードで1%
と言われています。
スイスでのカード払いの手数料まとめ
もらえるポイントの分だけお得、ということを考えると、総手数料率からポイントを差し引いたものが、実質の手数料率ということになります。↓こんな感じ。
①JCBなどのレート上乗せ【0.2〜0.7%】
+ ②海外ショッピング手数料【0〜5%】
ー ③ポイント還元率【0〜1%】
ーーーーーーーーーーーーーー
= 実質手数料率(少ないほうがお得)
実際に計算してみると、
0.4% + 0% – 0% = 総手数料0.4%
↑実際の現地調査では、土曜日でレートのズレが大きかったのか、手数料率は0.7%でした。ソニーバンクウォレットは海外カード払いにはポイントが付かないのが残念ですね(涙)。
0.2% + 1.6% – 1% = 総手数料0.8%
0.5% + 1.6% – 1% = 総手数料1.1%
0.5% + 2% – 0.5% = 総手数料2.0%
0.5% + 5% – 0.5% = 総手数料5.0%
一番得なソニーバンクウォレットと最も損なカードを比較すると、カード払いで1万円支払った場合、手数料は40円と500円の違いが出ます。3万円支払いだと、手数料120円と1,500円の差。
上に書いた、スイスフラン両替のお得さの基準、「総手数料率2%以下なら得、3%以上の両替手段は損」に照らし合わせると、
と言えますね。以上、スイスでのカード払いでした。
カード払いで一番お得だったソニーバンクウォレットについては、↓こちらで使い方を詳しく解説しています。
次は、日本でフランを両替しておきたい人のために、日本で一番お得なフラン両替である「外貨宅配」を見てみましょう。↓どうぞ。
【手数料3〜9%】日本で一番お得なのは外貨宅配
基本的には、スイスフランを日本で両替するのは損なのですが、どうしても日本にいるうちにスイスフランが欲しい、という人もいると思います。そういう人のために一番オトクなのが「外貨宅配」です。
外貨宅配は、ネットで外貨を注文し、外貨を宅配してもらうサービス。料金は銀行振り込みの場合が多いです。全国どこでも届けてもらえるのが嬉しいですね。
外貨宅配も店によってかなりレートが変わります。外貨宅配は、スイス・フランの扱いがある6社のレートを、ランダムに7日分データを取り、平均値を比較してみました。(3万円を両替した想定での比較。振込手数料/送料込み)
結果は、↓こんな感じ。(黄色が最安店、赤字が最悪店。クリックすると拡大します)
7日分の平均値で比較すると、↓こうなりました。
日【手数料3.6%】マネーバンク
日【手数料4.4%】GPA外貨宅配
日【手数料4.5%】JTB外貨宅配
日【手数料5.8%】外貨両替ドルユーロ外貨宅配
日【手数料6.9%】Travelex外貨宅配
日【手数料8.6%】J・market
新生銀行外貨宅配とインターバンク外貨宅配は、スイスフランの扱いが残念ながらありませんでした。
上位2つを簡単に紹介しておきます。
【手数料3.6%】マネーバンク外貨宅配
日本でのスイスフラン両替で、一番お得なのは、「マネーバンク」の外貨宅配。【手数料3.6%】です(振込手数料/送料込み)。
マネーバンクは、外貨宅配サービスの中では、多くの通貨で最もお得なレートを出すことが多いです。ただ、ちょくちょく売り切れがあるので注意。
【手数料4.4%】GPA外貨宅配
二番目にお得なのが、「GPA外貨宅配」の外貨宅配。あの成田空港のGPA両替所の外貨宅配サービスです。
【終了】ゆうちょ銀行と大黒屋の外貨宅配
ちなみに、ゆうちょ銀行と大黒屋も以前は外貨宅配をしていましたが、残念ながら2019年でサービスを終了してしまいました。
大黒屋は今は、店舗での外貨両替だけですが、スイスフランの扱いは無いようです。
外貨宅配に関しては、他の通貨も↓こちらの記事で詳しく比較しています。
~~~~~~~~~~~~~~~~
ここから下は、【手数料2%以上】の、あまりお得ではない両替手段です。やむえず使うこともあるかもしれないので、注意点などを書いておきます。
【手数料15〜21%】最悪なスイスの空港での両替レート
ヨーロッパの空港は、全般的にそうなのですが、現地空港にある両替所のレートは最悪です。今回調査したスイスのジュネーブ空港も同じで、【手数料率15〜21%】もの極悪レートでした(涙)。
【手数料21%】ジュネーブ空港Global Exchange両替所(税関前)
【手数料15%】ジュネーブ空港Global Exchange両替所(税関後)
(2020年2月8日調査)
ジュネーブ空港到着ロビー(税関後)には、Global Exchange両替所が2軒あったのですが、レートは同じで【手数料15%】でした。
なので、やはり結論、スイスの空港での両替はダメということですね。
【手数料2〜5%】スイスの街の両替所/銀行
今回、スイスのジュネーブでレート調査したのは、6つの両替所と、1つの銀行です。全体の特徴としては、↓こんな感じ。
●両替所は【手数料2.2〜3.6%】で、お得な店と損な店のレート差は小さい
●両替所は、日曜休み、土曜は早めに17時に営業終了が多い
●銀行の両替レートは悪い【手数料率5%】
↓両替所と銀行、それぞれ詳しく見てみましょう。
【手数料2.2〜3.6%】ジュネーブ市内の両替所
ジュネーブのコアントラン空港からの電車に乗って到着する、コルナヴァン駅付近の両替所のレートを調べてみました。
【手数料2.2%】Money&Com両替所 (ネット調査)
【手数料2.7%】yallo両替所 (現地調査)
【手数料2.7%】CHANGE LEMAN両替所 (現地調査)
【手数料2.7%】G.F.C.S.A.両替所 (現地調査)
【手数料2.7%】LYLAND両替所 (ネット調査)
【手数料3.6%】Change Rousseau両替所 (ネット調査)
コルナヴァン駅の近くでは3店舗を調査。運悪く土曜日の夜に到着だったので、閉まっていた店舗のモニター画面の両替レートを見てきました。調べたのは3店舗です。土曜は17時など早く閉店し、日曜は休業してしまうのは、両替所のデメリットですね。
両替所の場所と営業時間は、Googleマップで、「exchange」と検索すると調べることができます。最近は、Googleマップの店舗情報に営業時間も書かれているので助かりますね。
現地調査した3店舗に加えて、ネット上で両替レートを公開している両替所3店舗も調べてみました。この3店舗は、10日以上のレートを調べて手数料率の平均値を算出しています。
【手数料5.4%】スイスの銀行
スイスの銀行は、UBS銀行でだけ、ネットでレートを調べられました。日本円の現金両替レートは毎日更新されるわけではないのが辛いのですが、更新された日を4日分集めて平均した値が↓これです。
【手数料5.4%】UBS銀行
スイスの銀行での両替は高い。両替には使わないほうが良いですね。
次は、日本の空港の両替レートを見てみましょう。
【手数料4〜7%】日本の空港の銀行や両替所
日本の空港での両替レートですが、結論から言うと、日本の空港では、スイスフランの両替レートはあまり良くありません。関西空港は他の空港と比較して少しお得なのですが、お得と言っても【3.9%の手数料】のレベルです。
日【手数料3.9%】関西空港直営両替
日【手数料4.3%】セントレア直営両替
日【手数料4.4%】成田空港GPA両替
日【手数料6.8%】セントレアTravelex
※Travelexのみ2月3日のレート。
※他はネットで3日間調査した平均値。
【取扱ナシ】LINE Pay外貨両替
最近は、LINEの外貨両替サービス「LINE Pay外貨両替」という手段もありますね。11通貨を両替できるのですが、残念ながら、スイスフランは取扱いナシでした(涙)。
でも、基本的に、どの通貨でも手数料が多く取られるので、あまり気にしなくていいかもしれません。
LINE Pay外貨両替は、韓国ウォンの場合のみ、わりとお得です。詳しい解説は、↓こちらの記事でしています。
参考記事:LINE Pay外貨両替/LINE Pay韓国ATM両替のレートは得?⇒韓国ウォン両替ならアリ
[Q&A]スイスATMの海外キャッシング手数料とは?
スイスで現地ATM引き出し(=海外キャッシング)の時の手数料は、4つです。
①VISA/Master/JCBなど国際ブランドの両替レート上乗せ(=両替手数料)
②カード会社が取る海外ATM手数料
③銀行などATMの持ち主が取るATMオーナー手数料
④クレカなら利息、デビットカードなら海外事務手数料
↑クリックすると下の解説に飛びます。
①〜④の手数料、それぞれ見ていきましょう。
①両替手数料。スイスではJCBが良く、VISA/Masterが悪い
まず、VISA/Master/JCBなど国際ブランドの両替レート上乗せ、つまり、両替手数料ですが、これは、国際ブランド(VISA/master/JCB/Amex)ごとに違います。アコムはmasterなのですが独自レートです。
通貨ごとにどの国際ブランドがお得かは違います。スイスフランで見てみると、↓こうなっています。
うのですが、スイスフラン(2020年1月)では、JCBが0.1%、VISAが0.5%、Mastercardが0.6%の上乗せです。アメックスは非公開でわかりませんが、あまりよくない感じです。
●アコム 0.2%
●JCB 0.2%
●Mastercard 0.6%
●VISA 0.7%
※VISA/Masterは1月の平均値
※JCBとアコムはレート公表が無いので2月8日レートから算出
↑アコムとJCBは、レートが公表されていないので常に良いかどうかは不明です。アコムは他の国でも普通のMastercardレートより良いことが多いです。JCBは、良い悪いの波が大きい印象です。
他の通貨も知りたい方は、2019年4月のものですが、こちらの記事をご覧ください。
②海外ATM手数料を取るカードは損(エポス/楽天/セゾンなど)
ATM手数料を取るカードは損です。上の調査の中では、エポスカードですね。楽天カード、三井住友カード、セゾンカードなどもATM手数料を取るカードです。
取られるATM手数料は、引き出し額により変わり、
●1万円以下なら100円(税抜)
●1万円超なら200円(税抜)
です。
ATM手数料を取る会社と、取らない会社でサービスは同じです。それなのに、毎回、100円や200円を取られるのは痛いですよね。特に、海外では大金を持ち歩くのは危険なので、ATMから少しずつ引き出したいんですが、そうすると手数料がかさみます。
スイスでは、最低は20フランでATM引き出し可能なのですが、例えば、約2200円の引き出しに100円の手数料がかかったら(=上乗せ5%)、ちょっと嫌ですよね。
ATM手数料を取る取らないは、カード会社によって決まっています。ATM手数料を取らないカードを選ぶことがまず第一のポイントです。参考記事⇒海外ATM手数料が無料のカード、有料のカード一覧
③ATM設置者手数料(ATMオーナー手数料)。日本のクレカは請求されない
ATMの持ち主である現地銀行などが取る、ATM設置者手数料(ATMオーナー手数料)ですが、日本のクレジットカードの場合は取られません。クレカでのキャッシングは「借金」扱いで、「借金では決められた利息以外は取ってはダメ」というルールがあるからです。
デビットカードや国際キャッシュカード、国際プリペイドカード(マネパカードなど)の場合は、ATMオーナー手数料は、取られます。
今回のスイスのUBS銀行ATMでは、ATMオーナー手数料の請求はありませんでした。でも、ATMオーナー手数料を取るかどうかは銀行次第なので、他の銀行ATMは請求してくる可能性があり、それを考えると、やはり、ATMオーナー手数料が取られないクレジットカードで海外キャッシングしたほうがいいですね。
★④クレカの海外キャッシング利息。繰上返済で減らせる
④つめの手数料、クレカの利息について。
クレカでの海外ATM引き出し(=海外キャッシング)は、「借金」扱いなので、1日ごとに利息が増えていきます。でも、少し考え方を変えると、これはメリットになります。なぜなら「早めに返済すれば利息(=手数料)を少なくできるから」です。
そして、その早めの返済のことを「繰り上げ返済」と呼びます。
なぜなら、返済のための振込手数料も電話代も不要になるからです。
繰り上げ返済にペイジーが利用できるカードは、現在、4枚。アコム、セディナ、エポス、セゾンの4つです。でも、エポスとセゾンは、海外ATM手数料を取るので損。
そうなると残るのが、アコムとセディナ、ということになるんですね。
④デビットカードや国際キャッシュカード、国際プリペイドカードは一律の海外事務手数料で節約不可
デビットカードや国際キャッシュカード、国際プリペイドカードでの海外ATM引出しは損です。
例えば、2015年の台湾でのATM調査で、「スルガ銀行VISAデビット」を使いましたが結果は【手数料率8.83%】。このとおり、デビットカードや国際キャッシュカード、国際プリペイドカードは損です。
損な理由の1つが、「一律の海外事務手数料」で手数料を取るから。クレカのように「早く返済すれば減る利息」ではないのです。
しかも、その一律の海外事務手数料が大体2%以上なので、この時点で、現地の銀行での両替より損、という結論になります。
[Q&A]スイスATMの利用の注意点は?
スイスのATMを使う際の注意点を書いておきます。
スイスATMの使い方(動画)
クレカの海外キャッシングは繰上返済しないと【2.3%の損】
海外ATM引き出し(=海外キャッシング)は、繰り上げ返済ナシの場合、あまり得ではありません。
エポスカードの海外キャッシング結果で見てみましょう。
●20フラン引出し時 5.6%(繰) / 7.9%(繰ナシ)
●1000フラン引出し時 0.9%(繰) / 3.2%(繰ナシ)
↑繰上返済しない場合、【2.3%の損】であることがわかります。
ただし、振込手数料無料で繰上返済ができるカード(=ペイジー返済ができるカード)は、アコム、セディナ、エポス、セゾンだけです。
ただ、エポスとセゾンは海外ATM手数料を取るので損。すると、 になります。
実際の調査結果でも、アコムとセディナが良い結果が出ています。
エポスカードの海外キャッシングは少額だと損
付帯保険が充実していて、海外旅行者に人気のエポスカードですが、残念ながら、ATM手数料がかかるカードです。
しかし、エポスは、ペイジー払いで繰り上げ返済が早くできる(=利息を少なくできる)というメリットがあります。(エポスのお得な繰り上げ返済方法の解説記事はこちら)
そのため、エポスカードは、ある程度の金額以上を引き出すならトクです。少額のATM引き出しは損です。
目安は、↓こんな感じ。
(ペイジー繰上返済時)
●20フラン引き出し 総手数料5.6%
●100フラン引き出し 総手数料2.7%
●200フラン引き出し 総手数料1.7%
●300フラン引き出し 総手数料1.4%
●500フラン引き出し 総手数料1.1%
●1000フラン引き出し 総手数料0.9%
「総手数料率2%以下なら得という基準に照らすと、エポスで海外キャッシングするなら、200フラン(日本円で約2.2万円)以上を引き出さないと、あまりお得ではない、という結論です。
ATMはどこの場所のATMでもレートは同じ
日本のクレジットカードを使ったスイスでのATM引き出しでは、同じカードを使うなら、どこの銀行のATMを使ってもレート&手数料は同じです。
日本のクレカだと、現地の銀行が請求するATM手数料(ATMオーナー手数料)は取られないからです。
立地のよい場所のATMと、田舎のATMでも、同じ。もちろん、空港のATMでも同じ手数料なので、安心して空港のATMを使ってください。空港のATMは安全ですしね。
UBS銀行ATMの悪質レートの回避方法
ジュネーブ空港のUSB銀行ATMは、「DCC」(Dinamic currency conversion)という、非常に悪いレートを提示するATMになっています。
でも、その悪質レート提示ATMでも回避方法があるので、ご安心を。
↑こちらを選択すれば、ちゃんと通常レートで引き出すことができます。
他の国の悪質レート提示ATM対策については、こちらの記事を参考にしてみてください。⇒極悪レートの海外ATM増加中。海外キャッシングで注意するポイント
安全なATMは空港と銀行にあるATM
犯罪やトラブル時に安心なのは、窓口が近くにあるATM。また、近くにガードマンがいたり、人通りの多い場所のATMは、ATMにスキミング機械などを設置しづらいので、犯罪に遭いづらく、安全なATMと言えます。
詳しくは、↓これらの記事で解説しています。
ATMからカードが出たらすぐに抜き取る
海外のATMで多いトラブルが、「カードがATMに吸い込まれること」。海外のATMは、カードがATMから出てきたとき、すぐに抜き取らないと、盗難防止のためカードがATMに吸い込まれることがあります。
なので、「カードがATMから出てきたら、すぐに抜き取る」。これは覚えておいてください。
まとめ
もう一度、スイスフランのお得な外貨両替方法ランキングを掲載しておきます。
アコムACマスターカードで海外キャッシング(=現地ATM引き出し)&ペイジー繰り上げ返済
⇒解説はこちら
セディナカードJCBで海外キャッシング&ペイジー繰り上げ返済
⇒解説はこちら
ソニーバンクウォレット(=ソニー銀行デビットカード)でカード払い
⇒解説はこちら
4位
セディナカードmasterでATM引出し&繰上返済
【手数料0.8%】⇒解説はこちら
5位
エポスカードでATM引出し&繰上返済(1000フラン引出し時)
【手数料0.9%】⇒解説はこちら
6位以下は、ガクンとお得さが減り、2%以上の手数料となってしまいます。
↓こうなりました。
※リンクはそれぞれこの記事の中の解説に飛びます。「ス」はスイスでの両替手段、「日」は日本での両替手段を表しています。
ス【手数料2.2%】Money&Com両替所(ジュネーブ)
(⇒現地両替所の解説はこちら)
ス【手数料2.5%】アメックスでカード払い
(=一般的なカードでのカード払い)
ス【手数料2.7%】LYLAND両替所(ジュネーブ)
ス【手数料2.7%】yallo両替所(ジュネーブ)
ス【手数料2.7%】CHANGE LEMAN両替所(ジュネーブ)
ス【手数料2.7%】G.F.C.S.A.両替所(ジュネーブ)
ス【手数料3.6%】Change Rousseau両替所(ジュネーブ)
日【手数料3.6%】マネーバンク外貨宅配
日【手数料3.9%】関西空港直営両替
日【手数料4.3%】セントレア直営両替
日【手数料4.4%】成田空港GPA両替
日【手数料4.4%】GPA外貨宅配
日【手数料4.5%】JTB外貨宅配
ス【手数料5.4%】UBS銀行
ス【手数料5.6%】エポスカードで20フランATM引出し(繰)
日【手数料5.8%】外貨両替ドルユーロ外貨宅配
日【手数料6.8%】セントレアTravelex
日【手数料6.9%】Travelex外貨宅配
ス【手数料7.9%】エポスカードで20フランATM引出し(繰ナシ)
日【手数料8.6%】J・market外貨宅配
ス【手数料15%】ジュネーブ空港Global Exchange両替所(税関後)
ス【手数料21%】ジュネーブ空港Global Exchange両替所(税関前)
※「手数料率1%」とは、1万円の両替で100円の手数料という意味。手数料率は少ないほどお得になります。
損しないスイス・フラン両替の基準としては、「総手数料率2%以下なら得、3%以上の両替手段は損」。
●現金はアコムACマスターカードで必要な分だけATM引き出し
●カード払い可能ならソニーバンクウォレット(=ソニー銀行のデビットカード)でカード払い
「どうしても日本でスイスフランを受け取っておきたい」という人は、外貨宅配のマネーバンクさんが最安。【手数料率3.6%】。
以上がまとめです。
スイスで一番おすすめの、アコムACマスターカードの海外キャッシングの方法や注意点については、↓こちらの記事で解説しています。
カード払いでおすすめのソニーバンクウォレット(=ソニー銀行のデビットカード)については、↓こちらの記事で解説しています。